サプライズは仕掛けるものではなく、仕掛けさせるもの?

前回

ミッキー
………………
ミニー
………………
ミッキー
…………ん?
ミニー
………………
ミッキー
…………気のせいか
ミニー
………………
ミッキー
…………いっ!!
ミニー
………………
ミッキー
いててててて!ちょっ!ちょっと!
ミニー
………………
ミッキー
……あれ?起きたわけじゃないのか…………無意識に爪を立てるとは……
ミニー
………………
ミッキー
いっ!いててててて!おい!ちょっと!起きてるんだろ?今はマズイって!
ミニー
うるさいわね。起き抜けから一体何なのかしら。こんな目覚まし時計が癇癪を起こしたような騒々しい環境で目を覚ましたのは生まれて初めてよ
ミッキー
いや、ホントは爪を立てるちょっと前から起きてたんじゃないのか?
ミニー
さぁ、どうかしらね。実は頭を膝に乗せて目を閉じていただけで、全く眠っていなかったという可能性もあるじゃないの
ミッキー
いや、ついさっき【目を覚ました】って言ってたし……凄く気持ち良さそうに寝てるように見えたぞ
ミニー
………………
ミッキー
まだ寝たいならそのまま寝てくれて構わないぞ。起きたい時間があるなら伝えてくれたら起こすしさ
ミニー
うるさいわね。今はマズイとか何とか、どさくさに紛れて私に触れようとしていたのはお見通しよ。私は眠っていても殺気を感じるから妙な考えは起こさない方が身のためだと思うわ
ミッキー
そっ、そんな事しないぞ!ずっと膝枕をしてて足が痺れてたからさ。痺れて敏感になってるところに爪を立てられるのは流石に耐えられなかったから言ったんだ
ミニー
あらそう。血の流れが止まって動かなくなってしまった足を弁償しろと言いたいのね。それならもっと思い切り爪を立てたら血の流れが元に戻るかもしれないわ
ミッキー
流血するまでやらなくて良いぞ!全く。えーと、とにかく、おはよう
ミニー
あら、おはよう。そうね。何だかあっと言う間に目が覚めてしまったような気がするわ。まさにおはよう、お早いお目覚めというカンジね。余程寝心地が悪かったのかしら。それを足が痺れたとか何とかずいぶんと恩着せがましい事を言うのね。今後もたまには利用しても良いかと思ったけれど、そのうちとんでもない見返りを求められそうだから辞めておこうかしら
ミッキー
いや、お前を膝枕してる幸せな気持ちだけでもう充分だぞ。っていうか、ホントにすぐ目が覚めた感覚なのか?それって熟睡出来たからなんじゃないのか?
ミニー
何を興奮しているのか分からないけれど、普段もせいぜい週に一度、1時間から2時間しか眠らないと話したじゃないの。今回はそれよりも短かったでしょう?だから熟睡ではなくて実際にすぐ目が覚めたというだけよ
ミッキー
えーと……3時間以上寝てたけど……
ミニー
………………
ミッキー
ほら、もう周りも暗いじゃないか。気付かなかったか?
ミニー
まぁ、私がたくさん眠ったというウソを信じ込ませるためだけに日本全体を暗くするなんてずいぶん手が込んでいるわね。これがあなたの準備したサプライズだったのね
ミッキー
そんな事出来るわけないだろ!
ミニー
うるさいわね。という事は私の体内に知らぬ間に何か薬物を投与したのね。この私がそんなものに屈して長時間眠ってしまうなんて、確かにサプライズだと思うわ
ミッキー
いや、別に寝たら負けとか、そういう事じゃないんだし……普段よりも長く寝ちゃったお前の体調だけが気がかりだけど、気分はどうだ?
ミニー
最悪ね。あなたが勝ったもの
ミッキー
いや、だから勝ち負けじゃ……
ミニー
違うわよ。話せなかったもの、って言ったの。せっかくのあなたと二人きりの時間を眠って過ごすなんて最悪の気分よ、って、何を言わせるのかしら、みっともない
ミッキー
ううっ、そんな嬉しい事を想ってくれるとは……と、とにかく体調が悪いわけじゃないみたいだから良かった。朝は突然サプライズを準備する流れになっちゃったからハラハラしたぞ
ミニー
あらそう。最初からあなたがサプライズなんて何も準備していない事は分かっていたけれど、でもこういう展開にすればあなたも準備しておくという事が分かったわ
ミッキー
って事はわざとああいう事を言って僕にサプライズを準備させたわけか……全く恐ろしいな……でも、どうだった?まさかほとんど寝ないお前を膝枕するってのはちょっとはサプライズになったんじゃないかな
ミニー
ええ、そうね。驚いたわよ。まるで死んだみたいだと思ったもの
ミッキー
どういう事だ!死にたくなるほど嫌だったって言いたいんじゃないだろうな
ミニー
違うわよ。またしてみたいと思ったもの、って言ってるじゃないの。睡眠なんて単なる時間の無駄としか捉えていなかったけれど、こういう形なら悪くないかもしれないわね、って、さっきから何を言わせるのかしら、みっともないわね。まだ寝惚けているのかしら
ミッキー
まさかそこまで気に入ってくれたなら嬉しいな。僕の膝で寝たいならいつでも言ってくれ
ミニー
あらそう。それなら明日の朝までこのまま眠らせてもらおうかしら
ミッキー
そうしたいのはやまやまだけど、いくらなんでも家に帰らないとマズイぞ……

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公認会話士

電子作家の公認会話士です。 2015年4月、アメブロとFC2から引っ越してきました。 気楽に楽しめる作品をビシバシ更新していくつもりなので、気が向いたらいつでもお立ち寄りください。

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  • サプライズ…
    俺のブログは、ただ普通に更新していた頃は閲覧数なんて誰かに記事を共有しない限り皆無だったんですが、Twitterにてブログの記事の更新をお知らせする様になってからは多くの閲覧を得る様になりました。
    Twitterにアカウントをロックされてからも、一応他人からはアカウントのツイート内容が見えていた様で、Twitterを通しての閲覧がありました。
    で、ロックされたまま何もしなかった(出来る事が無かった)ので結局凍結されたんですが、凍結されてしまってはまた閲覧数が以前の様に皆無になるんだろうなと思っていたんですね。
    それでも無論ブログをぼちぼち更新しているんですが、以前と違って僅かながらにでも見に来てくれる方々がいて、それが俺にとってサプライズでしたね。
    更新した記事にしろ過去の記事にしろ、アメリカやポルトガル、ドイツ、ロシア、ブラジル等からの閲覧があり、気に入ってくれた人達が居るんだなぁと思いましたし、感謝の気持ちしか有りません。
    まあ何れにしろ日本人の閲覧は相変わらず殆ど壊滅的であり、それもそれである意味サプライズでは有りますがorz

    余談ですが、すりすりくぅさんが可愛かったです。(猫動画)

    • 「あらそう。一体どういう人がどんな気持ちでブログにやってきているのか、というのは興味深いわね。理由を知ったらかなりのサプライズになる事もあるのかしら。猫の行動もいつもサプライズに近いのが面白いところかしら」

  • 相手に気を使ってしまって?膝枕 苦手かも知れません 甘え下手なのかも知れません
    よほど相手を信頼していないと ちょっと難しい?のかも(ただ、好きな異性 膝枕してもらうのもするのも それはそれですごく魅力的だと思います)
    でも 大なり小なり皆そうで ミニーは よほどミッキーを信頼しているのだな って思いました

    • 「あら、そうね。普通に考えたらするのもされるのもどちらも精神的に疲れてしまう行為じゃないかしら。膝枕で耳掃除をするような仕事が一時期流行ったけれど、結局信頼関係が築けずに廃れてしまったんでしょうからね」

    • 「あらそう。私が眠ると皆が眠れなくなってしまうカンジかしら。実は地球上の睡眠を皆で奪い合っている状態なのかもしれないわね」

    • 「あらそう。私の代わりに眠ってくれる人がいれば良いんでしょうけれどね。人はどうして睡眠を他人に譲ったり売ったり出来ないのかしら」

  • なんと続きものだったとはサプライズです。ついつい寝過ごして今朝の大河小説を読み逃がすところでした。やっぱり朝一で読まないとね!

    • 「あら、一日中眠っていたと思われてしまったかしら?恐らく時間の流れ方がここだけ違うのもサプライズなのかしらね」

    • 「あらそう。刺激があった方が生物は長生きするらしいものね。身の危険を感じるくらいのサプライズを受け続ければいつか本当に死んでしまう時もあまり驚かずに済むんじゃないかしら」

  • 付き合っている人が目の前で眠ってくれるっていいですよね。起きていろいろなことをするのも楽しいですけど。話は違いますが、電車の中など公共の場所で眠れるのは日本くらいでしょうね。

    • 「あら、そうね。眠っていても放っておいてくれるのは世界的に珍しいのかしらね。でも寝姿の盗撮くらいは覚悟しなければならないような時代になってしまった気はするけれど」