髪型の話をすると人間関係が複雑に絡まるかもしれない?

ブログネタ:すぐ元通りになるなら試してみたい髪型

ミッキー
なぁ、ちょっと……
ミニー
まぁ、何かしら、突然。気持ち悪いわね。いえ、何も言わなくて良いわよ。あなたの言いたい事なんて何もかも完璧に、勘を働かせるまでもなくお見通しだもの。まず第一にこんな風にかしこまっている時は基本的にろくな要求をしてこないのよ。冬なのに冬らしさにまみれたような、普通でありきたりで風物詩的な事をしようとしているに違いないわ。そして恐らく私が苦手にしていそうで、彼にだけ利益が期待出来そうな浅ましい事でしょうね。分かったわ。あまりアイススケートというのは乗り気しないわね
ミッキー
え?アイススケート?
ミニー
ええ、言おうとしていた事を先に言われて驚いているみたいだけれど、私は行ったりしないわよ。あなたの手を握ったり腕にしがみついたり、もしかして胴体に抱き付いてしまう展開を期待しているんでしょう?私はそんなハプニングで二人の関係を進展させようとするつもりは一切無いから覚えておいてちょうだい。必ず理由があって意図があって繫がりを感じなければ絶対にありえないわ
ミッキー
えーと……何かスゴイ事を言ってるような気がするけど、別にスケートに誘うつもりはないぞ?
ミニー
あらそう。ちょっと、何も言わなくて良いと言ってるじゃないの。あなたの言いたい事なんて何でもお見通しよ。さっきから私の目以外の場所をチラチラ見ている事は既に把握しているわ。恐らく私に妙な要求をしたくて躊躇しているのね。分かったわ。ウソでも美容師になりたいなんて軽々しく言わない方が良いわよ
ミッキー
え?美容師?どういう事だ?
ミニー
うるさいわね。さっきから私の髪を気にしているじゃないの。どうせ髪型をアレンジしてみようとか何かと理由を付けて絹のような滑らかな手触りを堪能したいと思っているんでしょう?髪型を変えたくなったら自分でやるからあなたの手を借りる必要はないわ。いつもはツインテールだけれど、ポニーテールもお下げの三つ編みもツーサイドアップも、その気になればコーンロウも巻き髪も縦ロールもアシンメトリーも高島田も一人で結ってしまうわよ。もしくはただ単に今のツインテールに飽きた、とか失礼な事を言いたいならわざわざ美容師ごっこなんて手順を踏まずにはっきり言えば良いじゃないの。あなたの要求ならひょっとすると変えない可能性もゼロではないわよ。ただ切ったりするのは嫌だけれど
ミッキー
えーと、言ってくれてる事はたぶん嬉しいんだけど、全然髪型を変えて欲しいなんて思ってないぞ?今の髪型は凄く似合ってると思うしな。僕が言いたいのは……
ミニー
ちょっと、何も言わないでちょうだいと言ってるじゃないの。あなたの事は何でもお見通しなのよ。あらそう。分かったわ。あなたは私の最大の特徴である黒髪が重苦しくて飽き飽きだと言いたいのね、失礼な。パソコンで絵を描くのと違って、そう簡単に塗り直したり出来ないわよ。あなたの好みの色になるまでに何回染め直す必要があるのか全く保障が出来ないわ。きっと好みの色になる頃にはすっかり髪が傷みきってしまって、触るたびに途中から千切れてしまうはずよ。その千切れた髪が怨念となってあなたの身体にまとわりついて、気付いた頃にはあなたは繭の中で一生を過ごす事になるかもしれないわね
ミッキー
何なんだその怪談話は!僕は今のその髪がお前には似合ってると思うって言ってるじゃないか!それにもう言いたかった事は解決したから良いんだ
ミニー
ちょっと、勝手に正解発表なんて始めないでちょうだい。このままではマイナス2ポイントのまま終わってしまうじゃないの
ミッキー
一体何のポイントなのか分からないけど、何となくマイナスは2ポイントどころじゃ済まないような……いや、何でもない。とにかくさっき自分で髪を触った時に、ついてた糸くずが取れたぞ。それをずっと言いたかっただけだ
ミニー
……あらそう。どうしてそんな程度の一言で済む話をもったいぶって告げないようにしていたのかしら、腹立たしい。繭にするわよ
ミッキー
僕に言わせないようにしてたのはお前じゃないか!いくらなんでも理不尽すぎるぞ!しかも別にお前の髪が傷むような展開にはならないし、繭にならないんじゃないのか?
ミニー
違うわよ。把握するわよ、って言ったの。あなたの事は何もかも完璧に把握しないと気が済まないわ。外れるなんて減点ものじゃないの、腹立たしい。あなたも今年で死にたくなるわね
ミッキー
おい!どういう事だ!僕が予想外な事を言うと僕は精神的に追い詰められたりするのか?
ミニー
違うわよ。あなたの事しか知りたくないわ、って言ったの。それなのに外れるなんて、失礼な。それにどうして私がこんな恥ずかしい事を言わなければならないのかしら
ミッキー
ううっ、たまには外れるところも可愛げがあって良いと思うんだけど……

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公認会話士

電子作家の公認会話士です。 2015年4月、アメブロとFC2から引っ越してきました。 気楽に楽しめる作品をビシバシ更新していくつもりなので、気が向いたらいつでもお立ち寄りください。

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    • 「あらそう。頭巾も色々あるけれど、黄色かったりすると三国志の時代の生まれ変わりだったりするのかしらね」

    • 「あらそう。たまに絶縁してしまう人もいるみたいだけれど、孤独な人ほど強いという考え方もあるものね」

  • ご先祖様が枕元で『大和時代の人々は頭にほねっこ着けていてワンワン付いていってしまったんだワン』と語っていたんだワン。

    • 「あらそう。何やら頭の左右に貼り付けて生活していたみたいだものね。骨だったのか何だったのかは分からないけれど、結局女王の骨はどこから出てきたのかしら」

      • もしかして、ご先祖様を疑ってるのかワン?
        …そうかもしれないワン。

  • スキンヘッドから長髪にしても、いつでも元に戻せますね。あなたの言いたいことはお見通しですよ!僕にパンクロックを歌わせたいのでしょう?

    • 「あら、そうね。出来る事は何でもやってみたら良いんじゃないかしら。意外と外見で判断されない髪型が見付かるかもしれないものね」

  • 金髪に染めたら、どうなるのかアプリで確認してみようかな。

    追伸
    無人島に漂着したら髪の毛をつないで、釣り糸にしますわ。

    • 「あらそう。仕上がりを今はアプリで確認したり出来るから便利になったわね。それでも実際に切るとイメージと違う、という結果になったりするんでしょうけれど」

  • 今は、会社で女子社員に「その髪型似合うね」と言ったらセクハラになっちゃうらしいですが、それなら「○○くんカツラにしたら?」なんて言うのも立派なハラスメントですよね。

    • 「あら、そうね。何でもかんでも差別だのハラスメントだのと言われて、そのうち他人と接したくない人に話しかけるだけでコミュハラとか言われそうね」