「…お前はええのう。」ぼくの若造時代に、営業車でお客を待っていた時、ある営業所の所長に言われました。彼とは上司と部下の関係ではありませんでしたが、ぼくは専門ウンチクで営業部隊を補助するハッタリ要因として、たまに彼と行動を共にしていたのでした。 お前はええのうとぼくを羨む彼は、「趣味というもんは持ちたいと思うて持てるもんやない」というのです。「俺には仕事しかないんや。でも仕事が俺のもんではなくなった時に、俺はどうしたらええんか、解らんのや。」… 仕事しかない、この言葉を彼が言うと重いのです。低学歴で低身長で現場上がりで。でもそれだけに負けん気は強くって。彼は修理のサービスマンから営業所長になってみせた叩き上げの人でした。負けん気だか劣等感だかが、彼の物腰を強面にしていましたが、お客さんと話す時の目は少年のように澄んでいました。そしてそれが彼の普段の空気と相まって、独特の愛嬌を醸していたのでした。 ある日のこと、唐突に会社が「清算」される羽目に…。経営権は出資元の手に移り、その独断で従業員が「ふるい」にかけられたのでした。「ズージを次の会社に連れていくことは、できない。」部長に引導を渡されたぼくは、「あ。そうすかぁ」と能天気なものでした。 例の低身長の営業所長が個室へ呼ばれた時、当たりに怒鳴り声が響き渡ったそうです。 低身長所長の処遇は、会社には残す、但し収益が望めない営業所の所長にする、というものでした。理由はおそらく彼の「扱いずらさ」だったのでしょう。彼はその年度未曽有の利益を叩き出した、最大の功労者だったのに。彼の仕事への情熱と劣等感に、突き付けられた現実が引火して感情が爆発したのでしょう。 少なくともぼくレベルの薄っぺらい趣味が、人の存在の確かさや意味への実感を保証するとは到底思えないのですが、彼がぼくに「ええのう」と言った、あの遠くに目をすえた横顔の淋しさは、やり甲斐とかいうものを超えた、自分のこれからの神髄に関わる何かに心細くなっていた故なのかと、今更ながら思えるのです。
「あらそう。大切なものを一方的に奪われたり変えられたりするのは受け入れがたい状況でしょうからね。確かに趣味は簡単に見付かるものではないかもしれないけれど、だからこそ何かしらの息抜きとか、仕事とは離れた心のよりどころみたいなものを持っておくのは重要なのかもしれないわね」
こんばんは 私は何か一つに真剣に取り組むのが苦手です。 真剣にやっているようで、どこか散漫で、実際には集中していないことが多いです。 そして、それがうまくできないと、興味が他にそれて、隣の芝に行ってしまいます。隣の芝が飽きるとまた戻ってくるのですが、戻ってきてもやはり集中できず、行ったりきたりしていつまでも上達しないことが多いです。
趣味··· 読書、音楽鑑賞、長距離マラソン、登山、ゲーム、スキー、ウォーキング、バドミントン、ゲーム、詩作、対外的なコミュニケーション、ブログ、スポーツ観戦、なぞなぞ。 そろそろ作曲にチャレンジしたいお年頃です。 そう言えば最近世界陸上から全く目が離せないのですが、世界陸上を観終わった直後に討鬼伝のオンラインの状況を見てみたら、かなりの人がプレイ中でした。 熱いドラマが繰り広げられている世界陸上を観ていなかった人が多かったのだろうと考えた時、何て勿体無いんだろうと思いました。 討鬼伝のオンラインの常連って毎日討鬼伝やってるものだと思われる(プレイする度に必ず見掛けるので)のですが、趣味のジャンル(ゲーム)はおろか、プレイするゲームまで限られている状況。 そして世界陸上を見逃すと言う大失態。 非常に勿体無い!! まあ日本人って趣味少ない人が多いんですけどね。
「あらそう。大きなスポーツの祭典も、大人気のドラマも、臨時ニュースも、興味の無い人は全く観ないものね。何をしても絶対に視聴率が100%にならないのが人間の多様性という事かしら。色々な事をするのには人間の身体は一つじゃ足りないのかもしれないわね」
多趣味というか器用貧乏ですが、やはりいちばん長いのは熱帯魚ですね。飼育や繁殖の難易度は魚によって違うので、どんな魚を飼うかによって手間もお金もぜんぜん違ってくるんですが。水槽を置くスペースさえあれば誰でも始められますよ。
「あらそう。中には増え過ぎて困っているような人もいるみたいだものね。そうして徐々に繁殖が難しい魚に変えていくカンジなのかしら。逆にちょっとした事で全滅させてしまう人もいるみたいだけれど、飼われる魚からしたらたまったものではないわね」
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「…お前はええのう。」ぼくの若造時代に、営業車でお客を待っていた時、ある営業所の所長に言われました。彼とは上司と部下の関係ではありませんでしたが、ぼくは専門ウンチクで営業部隊を補助するハッタリ要因として、たまに彼と行動を共にしていたのでした。
お前はええのうとぼくを羨む彼は、「趣味というもんは持ちたいと思うて持てるもんやない」というのです。「俺には仕事しかないんや。でも仕事が俺のもんではなくなった時に、俺はどうしたらええんか、解らんのや。」…
仕事しかない、この言葉を彼が言うと重いのです。低学歴で低身長で現場上がりで。でもそれだけに負けん気は強くって。彼は修理のサービスマンから営業所長になってみせた叩き上げの人でした。負けん気だか劣等感だかが、彼の物腰を強面にしていましたが、お客さんと話す時の目は少年のように澄んでいました。そしてそれが彼の普段の空気と相まって、独特の愛嬌を醸していたのでした。
ある日のこと、唐突に会社が「清算」される羽目に…。経営権は出資元の手に移り、その独断で従業員が「ふるい」にかけられたのでした。「ズージを次の会社に連れていくことは、できない。」部長に引導を渡されたぼくは、「あ。そうすかぁ」と能天気なものでした。
例の低身長の営業所長が個室へ呼ばれた時、当たりに怒鳴り声が響き渡ったそうです。
低身長所長の処遇は、会社には残す、但し収益が望めない営業所の所長にする、というものでした。理由はおそらく彼の「扱いずらさ」だったのでしょう。彼はその年度未曽有の利益を叩き出した、最大の功労者だったのに。彼の仕事への情熱と劣等感に、突き付けられた現実が引火して感情が爆発したのでしょう。
少なくともぼくレベルの薄っぺらい趣味が、人の存在の確かさや意味への実感を保証するとは到底思えないのですが、彼がぼくに「ええのう」と言った、あの遠くに目をすえた横顔の淋しさは、やり甲斐とかいうものを超えた、自分のこれからの神髄に関わる何かに心細くなっていた故なのかと、今更ながら思えるのです。
「あらそう。大切なものを一方的に奪われたり変えられたりするのは受け入れがたい状況でしょうからね。確かに趣味は簡単に見付かるものではないかもしれないけれど、だからこそ何かしらの息抜きとか、仕事とは離れた心のよりどころみたいなものを持っておくのは重要なのかもしれないわね」
こんばんは
私は何か一つに真剣に取り組むのが苦手です。
真剣にやっているようで、どこか散漫で、実際には集中していないことが多いです。
そして、それがうまくできないと、興味が他にそれて、隣の芝に行ってしまいます。隣の芝が飽きるとまた戻ってくるのですが、戻ってきてもやはり集中できず、行ったりきたりしていつまでも上達しないことが多いです。
「あらそう。集中も出来ず長続きも苦手なのね。でもあくまで趣味に関してはそれでも構わないんじゃないかしら。仕事だと大変でしょうけれどね。何か集中する方法が見付かると良いわね」
趣味··· 読書、音楽鑑賞、長距離マラソン、登山、ゲーム、スキー、ウォーキング、バドミントン、ゲーム、詩作、対外的なコミュニケーション、ブログ、スポーツ観戦、なぞなぞ。
そろそろ作曲にチャレンジしたいお年頃です。
そう言えば最近世界陸上から全く目が離せないのですが、世界陸上を観終わった直後に討鬼伝のオンラインの状況を見てみたら、かなりの人がプレイ中でした。
熱いドラマが繰り広げられている世界陸上を観ていなかった人が多かったのだろうと考えた時、何て勿体無いんだろうと思いました。
討鬼伝のオンラインの常連って毎日討鬼伝やってるものだと思われる(プレイする度に必ず見掛けるので)のですが、趣味のジャンル(ゲーム)はおろか、プレイするゲームまで限られている状況。
そして世界陸上を見逃すと言う大失態。
非常に勿体無い!!
まあ日本人って趣味少ない人が多いんですけどね。
「あらそう。大きなスポーツの祭典も、大人気のドラマも、臨時ニュースも、興味の無い人は全く観ないものね。何をしても絶対に視聴率が100%にならないのが人間の多様性という事かしら。色々な事をするのには人間の身体は一つじゃ足りないのかもしれないわね」
趣味は人間観察、集団での実力行使、通信の傍受、病める人への手助け、霊的向上ならびに解脱、隠居。ですが多趣味ですか?
「あら、趣味と実益を兼ねているものが多そうね。って、あまり実益があったら問題なのかしら。でも目に入ったり耳に届いてしまうものを見たり聞いたりするのは仕方がないものね」
趣味って言えることがあるといいよね。
知識も成果も中途半端ばかりだから
胸はって言えんのです。
「あらそう。それだけ色んな事をしてきたとも言えるんじゃないかしら。プロを目指したとしても、誰もがプロになれるわけでもないものね。問題はずっと楽しめるかどうかね」
山にぷらりと行くのは好きです。
カメラを持って花を撮れたらいいですね。
リスがいたので写真撮りたかったけど
だめでした。
「あらそう。きっと普段からクセにしておかないと咄嗟の時に撮影するのも難しいんでしょうね。あまりクセになり過ぎて何でもファインダー越しにしか見なくなるのも危険だけれど」
おはようございます。
フライドポテトのブレンドも
アリあも知れませんよ(^-^)/
「あら、そうね。色々と食べ比べるのは有意義な趣味じゃないかしら。趣味というより人生そのものかもしれないわね」
多趣味というか器用貧乏ですが、やはりいちばん長いのは熱帯魚ですね。飼育や繁殖の難易度は魚によって違うので、どんな魚を飼うかによって手間もお金もぜんぜん違ってくるんですが。水槽を置くスペースさえあれば誰でも始められますよ。
「あらそう。中には増え過ぎて困っているような人もいるみたいだものね。そうして徐々に繁殖が難しい魚に変えていくカンジなのかしら。逆にちょっとした事で全滅させてしまう人もいるみたいだけれど、飼われる魚からしたらたまったものではないわね」