【食レポ】ローソンのバター広がるメロンパンの感想を会話してみた

ミッキー
ローソンから新しいメロンパンが出てるぞ
ハイジ
初秋の風が甘く切ないこんな夜、ふと思い出すあなたの好きだった香水の香り
ミッキー
……どうしたんだ突然。大丈夫か?
ハイジ
月がこんなに明るいのに、あなたを失ったという現実が私の視界を曇らせる。いっそ漆黒の闇夜に着のみ着のまま飛び出して、私の涙で照らしてみたい
ミッキー
おい、だから何が一体どうなったんだ。何か小説でも読んだのか?
ハイジ
都会の喧騒に身を委ね、心を空っぽにして生きていけば、いつも居場所を探していたあなたはまた、私の心に入ってきてくるのかしら
ミッキー
こら!さっきから何を言ってるんだ!食レポだぞ!
ハイジ
ぴー!人がせっかくメロウな雰囲気を作り上げてるのに台無しかも!ぷんぷんすかすか
ミッキー
何だって?おい、メロウって何なんだ?
ハイジ
むっ?メロウというのはそれはもう叙情的で甘美で芳醇な様なんだよ。要するに何か良い雰囲気で甘く切ない熟した大人的なカンジかも?
ミッキー
何だか同じような説明を繰り返してただけってカンジだけどな……って、おい、メロウじゃなくてメロンパンだぞ
ハイジ
はぁん?そんな小道具で満月を表現しろったって無理があるんだよ。放り投げたらフリスビーなのかと思った犬が咥えて逃げちゃうのかも!
ミッキー
別に空に投げろなんて言ってないだろ!食べて感想を言えば良いんだ!
ハイジ
むむむ、ワインやフランス料理どころか、まさかメロンパンで大人の世界を表現させられるとは……
ミッキー
おい、いつまでその話をしてるんだ。メロンパンを聞き間違っただけ、ってのは流石にもう気付いてるはずだぞ
ハイジ
ぎくっ、どきり、はっ、るららら、ぎくり、どきっ、あーあー
ミッキー
何個か核心を突かれたような擬音が混じってたぞ、って、それは良いとして、とにかくもう食べてみよう

150円(税込)346kcal

ハイジ
むっ、これは何とも甘く切ない香りかも
ミッキー
まぁ切ないかどうかは別として、甘い香りで食欲をそそるな。いただきます。うん、一般的なメロンパンよりも多少しっとりした生地で、甘さも程良くて、バターをたっぷり使って風味豊かなメロンパンになってるな。中にバターを入れて焼いた時に出来た空洞があるのが、バターの多さを物語ってるぞ
ハイジ
むむむ、空っぽの胃袋を埋めるのは、これまた空っぽのメロンパンという事かも?お互いに心の隙間を埋め合って、まさに居場所というか胃場所というか……
ミッキー
何をぶつぶつ言ってるんだ全く……まぁとにかくメロンパンって食べると何だか気持ちが明るくなるというか、幸せな気持ちになる食べ物の一つ……
ハイジ
ぴー!せっかく良い流れだったのに、そこは悲しくて涙でも流さないとメロウにならないんだよ!他人の幸せになんて誰も興味がないのかも!
ミッキー
こら!酷い事を言うな!っていうかメロウとは関係ないって言ってるだろ!

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公認会話士

電子作家の公認会話士です。 2015年4月、アメブロとFC2から引っ越してきました。 気楽に楽しめる作品をビシバシ更新していくつもりなので、気が向いたらいつでもお立ち寄りください。

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    • 「あらそう。コンビニは大体明朗会計かしらね。何でも定価販売で気が滅入ろうとしている人も多いかもしれないけれど」

  • このハイジのメロウな抒情詩が、

    ⑴正直な本当にあった実体験に基づいたものである。
    ⑵全くもってフィクションである。

    読者は、それが判ればコメントしやすいですが…どっちですか?(ただし、黙秘権は有効です。)

    • 「あら、ハイジはどうなのかしらね。話なんてどこからでも生み出せるものね。少なくとも私やハイジが言っている事と書き留めている人とは全く何も関係がないというカンジかしら」

  • ミッキーには、初秋の虫の声を聴きながら満月の月をふと見上げて、あの方の事を思い出す。なんて叙情豊かなことはできないんですよ。健康な男子高校生ですから。

    • 「あら、そうね。そんな表現で味の感想を言われても皆困ってしまうでしょうしね。それともグルメ漫画みたいにわけの分からない情景を突然思い浮かべて涙を流したりした方が良いのかしら」

    • 「あら、気が滅入ろうとしている状況なのかしらね。明朗な状態に戻ると良いわね」