どうも公認会話士です。
先日帝国劇場で「レ・ミゼラブル」を観てきた、という記事を書きました。
ついでに帝国劇場内でランチを食べてきたので、今回はそのお店のレポートをしたいと思います。
帝劇は有楽町駅と日比谷駅の構内から直結しているうえに、東京駅や京橋駅や銀座駅などが徒歩圏内。帝劇周辺こそオフィスビルが多いものの、ちょっと歩けばそれこそ数え切れないくらい飲食店が密集しているわけですが、せっかくなので帝劇ビル内の飲食店でランチを食べました。
今回私が選んだのは「伊勢廣」です。
京橋(本店)や銀座などにもお店がある、大正10年創業の老舗の焼き鳥屋さんです。
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何だったらミュージカルを観終わってからゆっくりディナーでも……という選択肢も考慮してお店のホームページでメニューをチェックしてみると……、
焼鳥7本コース 4410円
焼鳥フルコース 5940円
ヘルシーコース 5443円
と、私の懐事情では落ち着いて味に集中出来なくなりそうな価格設定。
しかもお酒を飲む人をメインのターゲットにしたメニュー内容みたいなので、私なんかよりももっと大人な方達が舞台の感想を語り合ったりしながら楽しむようなお店なんでしょう。
さて、一方でランチメニューは
やきとり重 3本重 1050円
そぼろ重 2本 1050円
やきとり定食 5本定食 1850円
かなりお得な昼のコース 3850円
と、コース以外は私でも充分手の届く価格設定となってます。
高級店と同じ場所で同じ焼き鳥を食べてるのに安い、というのは嬉しいですね。
お店は11時半からなんですが、ちょっと早めの11時20分に到着。
店の前には特に行列などは出来てません。
店の前でスマホをいじっていると、
「当店のお客様ですか?」
と声を掛けられ、返事をすると、
「もう開いてますので大丈夫ですよ。いらっしゃいませ」
と促されて入店。中には既に4人組が座ってました。
私は一人なのでカウンター席に通されました。既にメニューは予習してきたので、すかさず「やきとり定食 5本定食」を注文。
ガラス越しの目の前で物凄い煙を巻き上げながら焼かれていく焼き鳥を待っている間、次々と別のお客がやってきて、瞬く間に満員になってしまいました。
他のお客の注文を盗み聞きしたところ、どうやら「やきとり重 3本重」を注文する人が圧倒的に多かったですね。男性はそこに更に1本追加注文したり、ご飯を大盛りにしたりしてました。
苦手な部位がある場合は違う串に変更もしてもらえるみたいです(砂肝を変更してるお客が数人いました)。
せっかくなので私はあまり好きではない肝にもチャレンジしようと、注文の変更はしませんでした。
まずはお茶が来て、数分後にお新香が来て、数分後にサラダが来て、数分後に鶏スープが来て……みたいなカンジで、少しずつ目の前が満たされていきます。
「いや、全部まとめて持ってきてくれて構わないんですが……」
という気もしますが、まぁお店の人のペースもあるんでしょうからね。お新香や鶏スープが置かれてるのは注文を通したお客、と確認しやすくしてるのかも。
まさに鶏のスープという味の鶏スープをチビチビやっていると、ようやく焼き鳥とご飯も到着!
まずは肝から。
やはり独特のネトーっとした食感ですが、でもそこまでしつこくなく、炭火で焼かれた香ばしさも加わり、結構美味しかったです。ねっとりしつつも柔らかくて軽くて、火の通りが絶妙だと思いました。巷で見掛ける鶏レバーはきっと焼き過ぎなんだと思います。まぁこのお店のネタが新鮮だから出来る芸当なのかもしれませんが。
次は葱巻き。
胸肉っぽい薄い肉に葱が2本巻かれてます。焼き鳥と葱って誰が考えたのか知らないですが、どうしてこんなに合うんでしょうか。鴨に限らず、鶏も葱を背負って現れたら大変な目に遭います。肉に巻かれた葱は蒸し焼きっぽくもあり、その間に刺さった葱のこんがり焼かれた香ばしい風味もあり、鶏と葱が主役を奪い合うような串です。
次はささみ。
ちょこんと乗せられたワサビは多過ぎず少な過ぎず、ちょうど良い量です。ワサビのつんとした風味で鶏肉の甘さが引き出されるようなカンジでした。焼き鳥はタレか塩で焼かれたところに唐辛子を振ったりして食べるのが一般的ですが、ワサビで食べるのも良いな、という発見がありました。
次は団子。
鶏の味も濃く、軟骨も入ってるので食感もあって良かったです。軟骨の唐揚げってあんまり好きじゃないんですが、この団子に入ってる軟骨は小さく刻まれてるので、口に残る事も無くちょうど良いアクセントってカンジでした。
最後にもも。
まぁ王道の焼き鳥だからこそ最後に残しておきました。肉一つ一つが大きくて味がしっかりしてて、表面はカリッとして香ばしいのに中は柔らかく、これまたこんがり焼かれた葱との相性ばっちり。やっぱり普段スーパーとかで買ってくる焼き鳥とはちょっと違うなぁ、というカンジ。
というわけで全部美味しくいただきました。全体にタレが掛かってるんですが、意外とあっさりとした薄味のタレでした。こういうお店はてっきり「数百年継ぎ足した門外不出の濃厚な秘伝の……」みたいな鰻屋っぽいタレなのかと思ってました。
こだわった良い鶏肉を使ってるので、なるべく鶏肉の味を邪魔したくない、という事なのかもしれないですね(鰻屋も良いお店かどうか見極めるには白焼きを食べるのが一番と言いますしね)。
どれも堪能しましたが、不満があるとすれば、全部串が短い!という点でしょうか。せめてもう一口分くらい長いと嬉しいんですけどねぇ。
まぁでも手の届く金額で老舗の味が味わえたので良しとしましょう。
また帝国劇場に行く事があったら寄りたいお店ですね。今度はそぼろ重も食べてみたいです。
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僕は「かなりお得な昼のコース」が気になりました。鶏肉は何かとヘルシーなイメージがあります。 串が短い理由を推理しました。 ・地球に優しい ・喉に刺さらない ・目の錯覚で肉が大きく見え・・。 【串串串串串】1200円頂きます!
「あら、そうね。身体も財布も痩せ細るような鶏肉だったのかもしれないわね。書き留めている人はこの日だけで1キロ以上痩せてしまったらしいわよ。このお店と帝国劇場とは無関係の六本木で無駄に歩き回ったのが理由なのかもしれないけれど」
劇場の中の飲食店だと昼は“マチネ営業”と
夜は“ソワレ営業”なんて言ってたりするん
でしょうか。
「あら、そうね。そんな風に名乗った方が喜ぶお客もいそうだけれど、あくまで劇場とは違う本店の営業スタイルに合わせているカンジなのかしらね。鳥だけに朝はニワトリとか夜はフクロウとかでも良いのかしら。って、食べたらいけないような気がするわね」
ほんとにびっくりするくらい 高いなって言うのが やっぱり東京って高いよね……って言うのが 本音です
でも 東京の店って どこもクオリティ高く(高いような)て 更にはそんな東京で老舗でやってる店だったら すごく美味しいんだろなっても思いました
実際 写真拝見すると (やはり)どれも美味しそうですね 一番はももかな?って思いました
「あら、そうね。もちろん安い焼き鳥屋もたくさんあるけれど、こういうお店も選択肢として存在しているというカンジかしら。人を招くには高いお店の方が良い、みたいなケースもあるんでしょうからね。そしてそんなニーズを見誤ったお店がビックリするくらい短い期間で閉店していくところが東京の恐ろしさかしら」
こんにちは
老舗の味を堪能できるみごとな
ご褒美ランチですね。
ゆっくり味わって食べるのが
いいんでしょうね。
「あら、そうね。お重を頼んだお客は牛丼屋みたいに掻き込んでいたみたいだけれど、串に刺さっているとそうもいかないものね。フライドポテトの串は流石に存在しないのかしら」
こんにちは。
鶏は、良い肉だと「腰がある」と思います。
個人的には、盛り付けを何とかして欲しいですわ(笑)
「あら、見た目に問題があったかしら。書き留めている人の写真の腕が空間を捻じ曲げてしまっている恐れがあるわね。写真が鳥肌でも立てているのかもしれないわね」
ロシアの劇場でバレエを楽しんだ後の、ウォッカとボルシチに匹敵しますか?(ロシアの国民食ってそれ位しか知らない)それともベルリンでオーケストラの音楽を楽しんだ後の、ビールとじゃがいも料理ではいかがですか?帝国劇場で老舗焼き鳥屋さんて、外国人目線では寿司とてんぷらに日本酒という感じでしょうか。値段もすごいことになっていますね^^;
「あら、観劇の後はお酒を片手に語り合うのが万国共通なのかしらね。そういえば劇場の近くには居酒屋みたいなお店も多いイメージがあるわね。外国のお客からすると焼鳥は高級料理なのかと勘違いされてしまいそうだけれど」