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綾野剛、北川景子主演映画「ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―」を観た感想

どうも公認会話士です。
先日の舞台に続いて、映画を観てきました。
綾野剛さんと北川景子さんが主演した映画「ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―」です。
原作は「さよならドビュッシー」で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した、中山七里氏による刑事犬養隼人シリーズの「ドクター・デスの遺産」です。
130人もの患者を安楽死させた、実在するアメリカの医師がモデルになっているそうです。

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あらすじ

そのドクターは、救世主か、猟奇犯か。

「苦しむことなく殺してさしあげます。」ある闇サイトで依頼を受け、人を安楽死させる連続殺人犯ドクター・デス。
その人物の存在が明らかになったのは、「お父さんが殺された。」という少年からの通報がきっかけだった。
警視庁捜査一課のNo.1コンビ犬養(綾野剛)と高千穂(北川景子)は、さっそく捜査を開始。
すると似たような事件が次々と浮上する。
捜査チームのリーダー麻生(石黒賢)、新米刑事の沢田(岡田健史)、室岡(前野朋哉)、青木(青山美郷)と共に事件の解明を急ぐが、被害者遺族たちの証言は、どれも犯人を擁護するものばかりだった。
ドクター・デスは本当に猟奇殺人犯なのか?それとも救いの神なのか?そして、驚愕の事実と更なる悲劇が犬養と高千穂に降りかかる。

130人を安楽死させた実在の医師をモデルにした禁断のクライム・サスペンス。
公式ホームページより)

というわけで、実際の事件をフィクションの刑事物に落とし込んだ作品という事になりますね。
アメリカの事件を日本の社会情勢に当てはめる事にもなるわけで、文化や価値観の違いによる違和感が出たりしないか、という点に気をつけて観たいと思います。

観た感想

ではなるべくネタバレしないように映画の感想を。

まぁよくある男女のバディ物ですが、綾野剛さんも北川景子さんもどちらもシリアスもコメディもアクションもいけるタイプなので、展開にかなり柔軟性があるように見えました。
どのシーンにどの要素を入れてきても物語が上手く回る、みたいな。
映画でもテレビドラマでも、このままシリーズ化しても良いんじゃないかと思うくらい息も合ってました。

さて、アメリカの事件を日本に落とし込んで違和感はないのか、という点ですが、それは全く問題なかったです。
むしろ今の日本の社会情勢に凄く相応しい内容だったと思います。

では内容に話を移しますが、この映画で最も重要な点と言えば、安楽死について取り扱った点でしょう。
本人も家族も同意すれば良いのではないか、という議論はよくされますが、これは本当に難しい問題です。
どうやって生まれてくるか選べないんだから、せめて死に方くらい選ばせて欲しい、とも言われます。
コロナ以降自殺者も増え、今後より一層議論が盛り上がる題材だと思います。

その答えは観た人がそれぞれ考えれば良いと思いますが、間違いなく法律で決まっている事は、【今の日本では殺人】という事です。
自分で正しいと思ったからってそれを破っちゃいけないんです。
辛くても苦しくても生きていかなきゃいけないんです。

と、映画がそんなメッセージを発信していたかどうかは分からないですが、私はそのように感じました。
お時間のある方は是非ともこの映画を観て、人生の終わらせ方について思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

以上、「ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―」を観た感想でした!
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公認会話士

電子作家の公認会話士です。 2015年4月、アメブロとFC2から引っ越してきました。 気楽に楽しめる作品をビシバシ更新していくつもりなので、気が向いたらいつでもお立ち寄りください。

View Comments

  • そんな風になったら死なせてね、というのも一つの愛情表現だとは思います。

    • 「あら、そうね。介護疲れとか、将来を悲観して、みたいな事件もよく起こるものね。当人達にしか分からないやり取りがあるんでしょうけれど、法律が全く追い付いていないカンジかしら」

  • 安楽死は人殺しだし基本反対ですが、患者もよほどのことになっていたら、考えようかとなります。
    若い人に多いのですが、けっこう簡単に「死にたい」って言うんですよ。
    でも本当は誰かの助けが欲しい、ということもあります。
    やっぱり、周りが愛情を注いであげたいですね。

    • 「あら、そうね。死にたいとか消えたいと簡単に口にするけれど、要するにそう感じる状況を変えたい、というケースが大半でしょうからね。死にたいとすら言わなくなった時が本当に危険というカンジかしら」

  • おはようございます。

    ウマく脚本されてますか。
    恐ロシアでもなかったみたいですね(笑)

    • 「あら、そうね。国ぐるみで誰かを安楽死するような事にならなくて良かったわね。って、こんな時代でもそういう事を裏でやっている国が普通にありそうなのが恐ろしいけれど」

  • 僕は楽に殺してほしいと思ったことがありますが、それは病気の症状から来るもので、回復した今ではそう思っていないですね。だから、今この瞬間ではなく、苦痛が和らぐ可能性があるのなら生きてた方が良いかもしれません。

    • 「あらそう。死ぬほど辛い病気が治ったりする事もあるだけに難しいわね。健康でも何でも希望すれば死を選べるべき、という意見もあるんでしょうけれど。人間は色々な事を考えて大変ね」

  • 僕は、中山七里の原作を読みました。なので、オチは分かっているのですが、映画とはちょっと違っているかもしれません。いろいろと考えさせられた作品でした。最近も、医師による嘱託殺人事件が起きていますが、もし自分が、助かる見込みもなく、激烈な苦痛に苛まれていたら、楽にしてくれ、と懇願するかもしれません。ただ、治せないなら死んでしまったほうがいい、というのは、少なくとも医師の考え方ではない、と思います。

    • 「あらそう。原作のオチがどうなっているのか興味深いわね。脳死とか心停止とか、死についての定義も一つではないから、そこも含めてまだまだ議論が必要になりそうね。国民よりも寿命が近そうな政治家達はそういう事を議論する気はあるのかしら」