初夢の内容次第で人間関係や友達関係が変化するだけでなく人間性まで変わってしまう可能性について

ミッキー
うおっ!
ミニー
あら
ハイジ
ぴー!

ハイジ
痛ててててて、何だ何だ一体……って、あれ?
ミッキー
………………
ミニー
むむむ、こういう痛い時に限って上手に気絶出来ないなんてまだまだ人体は不便な進化しか遂げていないのかも。むっ?ぴー!ついに分身の術に成功かも!人体の飛躍的な進化に驚きなんだよ。ガクガクブルブル
ハイジ
な、何かミニーのテンションがおかしいな……っていうか僕がもう一人いるような……
ミッキー
………………
ハイジ
あ、あのー、あなたは一体……?
ミッキー
うるさいわね。不気味な新種の生物を見るような目で見ないでちょうだい、失礼な。ぶつかった衝撃で私を忘れてしまったのかしら?彼はまだしもハイジはそうなってしまっても不思議ではないかもしれないわね
ハイジ
ちょ、ちょっと待った!完全に話し方がミニーみたいだな……君はミニーなのか?
ミッキー
ええ、それがどうかしたのかしら。ぶつかった衝撃で見た事の無い性格に変貌してしまっているわよ。ハイジにしては普通で平凡過ぎる事を言っているわね
ハイジ
いや、僕はハイジじゃ……って、ええっ!?どうして僕がスカートを履いてるんだ!?
ミッキー
あら、今度からは男の子のつもりで育った女の子みたいなキャラクターでやっていくつもりかしら?毎日自分に驚いて大変でしょうね。今までの自分を全否定しかねない決断だけれど、何か思うところがあったのかしら?
ハイジ
うーん、どういう事なんだ……僕みたいな人がミニーみたいな口調でハイジに話すみたいにしてるけど……僕がスカートを履いてるのもわけが分からないし……な、なぁ、君は自分の姿を見ても何とも思わないのか?
ミッキー
……まぁ、ぶつかった拍子にズボンを履かせるなんてとんでもない技術を身につけているわね、いかがわしい。あら、しかも触ってみた感覚ではどうやら髪まで切られてしまっているみたいじゃないの。私の髪でカツラを作ろうと思っても、被った人が殺人鬼になる呪いのカツラが出来上がるだけだから諦めた方が良いわよ
ハイジ
……髪が短くなった事に関してはあんまりショックを受けたりしないんだな……っていうかやっぱりどう考えてもミニーだな。な、なぁ、僕はミッキーなんだけど、どうやらぶつかった拍子に身体が入れ替わったみたいだぞ
ミッキー
あらそう。という事はそこで気絶して寝転がっている黒い物体がハイジなのかしら?
ハイジ
……自分の身体をそんな物みたいに言わない方が良いと思うんだけど……って、自分だから言ってるのか……
ミッキー
何をごにょごにょどうして漫画やアニメで身体が入れ替わった人が必死に元に戻そうとするのかが理解出来ない変態のようにつぶやいているのかしら、気持ち悪いわね。とにかくあなたとハイジがぶつかればまた入れ替わるんじゃないかしら。それで問題ないわよ
ハイジ
いや、二人だけ入れ替わっても……まぁハイジだけは元に戻れるかもしれないけど、僕とミニーは入れ替わったままになっちゃうぞ
ミニー
ええーい!いつまでもぐじゃぐじゃ言ってないでとっとと入れ替わるのかも!ぴゅぴゅぴゅっ!どーん!
ミニー
痛てー!いきなり目覚めるな!全く……って、あれ、ハイジがいる、って事は入れ替わったみたいだな
ハイジ
ふむふむ、これで一件落着なんだよ。ではさらばかも!ぴゅぴゅぴゅっ!
ミニー
おい!まだ僕とミニーは入れ替わったままだぞ!

……
…………
………………
ハイジ
………………という初夢を観たんだよ。ご清聴ありがとうございましたかも。ぺこり
ミッキー
結局僕とミニーの件は未解決じゃないか。何か夢とはいえ続きが気になるぞ
ハイジ
んー?でもミニーはミニーらしくそのままの状態でも満足そうだったからあえてそのままにしておいたんだよ。と言ってる私が浴びる視線がそのままでいるわけにいかない状況を告げているのかも。ではさらばなんだよ!ぴゅぴゅぴゅっ!
ミッキー
あっ!おい!全く……何という夢を観てるんだ……まぁ一人で再現して演じてもちゃんと伝わるところはスゴイけど
ミニー
ええ、そうね。でも残念ながら一つだけ重大な間違いがあるわね。やはり所詮は夢というカンジかしら。あなたと私が元に戻っていないもの
ミッキー
まぁそうだな。いくらなんでも入れ替わった状態のままってのは……
ミニー
違うわよ。あなたが私のもとに来ていないもの、って言ったの
ミッキー
え?どういう意味だ?
ミニー
あら、分からないのかしら。ショックで気絶してしまうかもしれないわね
ミッキー
こら!冗談でもそういう事は言わないで欲しいぞ!僕はこの世のどんなものよりもお前の事が大切なんだからな。お前が気絶なんてしたら心配で耐えられないぞ
ミニー
……やはり夢の中のあなたと全く違うじゃないの

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公認会話士

電子作家の公認会話士です。 2015年4月、アメブロとFC2から引っ越してきました。 気楽に楽しめる作品をビシバシ更新していくつもりなので、気が向いたらいつでもお立ち寄りください。

View Comments

    • 「あらそう。人が入れ替わってしまったのかしらね。だとしたら転校生というか転向生だったのかしら。点呼せいだった可能性もあるわね」

    • 「あらそう。今日は散歩中に人間と曲がり角で激突してしまったのかしらね。それ以降ずいぶん歩きにくくなってしまったんじゃないかしら?」

  • ポケットのビスケットをたたくと増えていく、という歌を信じていたのは遥か昔ですわ。  お菓子の家にも憧れていました。    追伸   ラグビーでは選手の人格がゴチャゴチャに入れ替わります。

    • 「あらそう。大きさはともかく、ビスケットを叩くとどんどん数は増えていくんじゃないかしら。最後は小麦粉と同じくらい数えるのが難しい状況になるでしょうね」

  • まるで夢の中の出来事みたいですね。そんなことが実際に起きるなんて、人類はとうとう応用的意識状態についての重要なサンプルを手に入れたのかもしれません。これからの研究成果が待たれるところですね。

    • 「あら、そうね。もう何が起こってもおかしくない時代なんじゃないかしら。一つの人格しかないのはおかしい、などとして精神科に入院させられてしまう時代もやってくるかもしれないわね」

  • おはようございます。

    多重人格でしたか。
    診てもらった方が良いですわよ(笑)

    • 「あら、そうね。三重どころではない人格が普段から見え隠れしているものね。病院に行ったら全員隠れてしまうのかもしれないけれど」

  • 人格の入れ替わり…いろいろな作家が使っているネタですけど、見せ方によってはまだまだ面白いものが作れる余地があるかもです。実は、僕はまだ「君の名は。」を見ておりません。あれも「入れ替わり」がメインなんですよね?

    • 「あら、そうね。願望はあっても現実には起こらない事態だからこそよく扱われるんでしょうね。書き留めている人もその映画は観てないらしいけれど、噂によるとそういう物語らしいわね」