会話や漫才を漫画にするとただのベタ塗りの黒いコマばかりになってしまう理由

ブログネタ:ケータイで読みたい漫画は?

ミッキー
電子書籍に関してはかなり世間にも浸透したみたいだけど、小説とかノンフィクションとか雑誌だけじゃなくて、漫画を読む人もかなり増えてるみたいだな
ミニー
ええ、漫画だって書籍だもの、差別して考えたら失礼じゃないかしら。むしろ映像としての情報まで文章と同時に表現出来るなんてスゴイ事だと思うわ。私達だって漫画になったら印象もかなり変わるんじゃないかしらね
ミッキー
確かに華やかになるかもしれないけど、でも僕達の場合は会話中に動いてるわけじゃないしな……単調な絵になると思うぞ
ミニー
そんなのは描く人のアイディア次第でどうにでもなるじゃないの。コマ一面の空の絵から始まって、コマを追うごとにゆっくりゆっくりアングルが下がっていけば良いのよ。ちょっと跳ねた私の髪が少しずつ見えてきて、私のつむじが見えて、私の髪の結び目が見えて、私の……
ミッキー
なるほど。そんな調子で最後は毎回足の絵で終わるわけか
ミニー
ちょっと、そう簡単に私の全身が見れると思ったら大間違いよ。大体毎回私の額か眉の辺りで終わるんじゃないかしら。会話が弾めばついに瞳が見えたり鼻が見えたりするかもしれないけれど、そんなのはごく稀な例だと思うわ
ミッキー
毎回髪ばっかり見せられてもすぐに飽きちゃうと思うぞ!しかもかえって色塗りとかが大変っぽいし!
ミニー
うるさいわね。そんなに姿を見せたいならあなたを描写する視点の動きを早くすれば良いじゃないの。あなたのは2コマくらいで足元の描写になれば、私のと合わせてちょうど平均的な速度になるわよ
ミッキー
1回目の発言が空の絵で、2回目の発言がもう足元なんておかしいだろうが!それ以上話す時はどうなるんだ!
ミニー
うるさいわね。そのままあなたの視点なんて止めておいても私には何も影響は無いけれど、仕方が無いから元に戻してあげても良いわよ。そうして視点を上下動していれば良いじゃないの。どうしてあなたに対してはこんなに優しくしてしまうのかしら、腹立たしいわね
ミッキー
空と足元の絵を使い回しにするだけじゃないか!手抜き過ぎるぞ!
ミニー
うるさいわね。今回くらいの会話量でも既に3回くらい足元が描写されているからもう充分じゃないの。何を贅沢を言っているのかしら。私なんて今までの会話量ではまだ髪の毛一本も描写されていないわよ
ミッキー
ここまで話してもまだ姿が見えないのか?こんな漫画を描いてたら空の絵だけはすぐに上達するだろうな……
ハイジ
ハロー!視点も会話も煮詰まってしまっているようだからついに登場してしまったかも。こんな遅くに登場するという事は、オチに使われるだけという可能性が高いと私は睨んでいるんだよ。そうなのかも?そうに違いないのかも
ミッキー
おお、そうか、ハイジがいたな。お前の姿は一体どんな描写をされるんだ?
ハイジ
んー?私がいればちゃんとミッキーもミニーも全身見る事が出来るんだよ。その代わり二人がずっと抱き合ってしまっているから、あっと言う間に有害図書指定されて燃やされてしまうのかも!
ちょっと待って下さい!二人でいる時は常に心が丸裸の二人ですが、ちゃんと服は着ていますよ!え?読んでいるあなたが裸?そりゃー一本取られた!文字通り本の私達には手も足も出ねーや!あっはっは!
ミッキー
誰なんだよお前は!せっかく全身描かれてるのにウソの描写をしたら何でもアリになるだろうが!しかもお前はどこにいる構図なんだ一体
ハイジ
むむっ?私のコマは私が見ている映像しか描写されないんだよ。だから私の姿は全く誰からも見えないのかも、グスン
ミッキー
何と不便な……鏡でも持ち歩くしかないな。それにしてもまともなコマが全く無いじゃないか……あ、待てよ。お前が僕かミニーの一人だけを見たらどうなるんだ?
ハイジ
んー?そこはちゃんと見えるから心配いらないんだよ。ただ残念ながらミッキーは直視出来ないんだよ。そうなのかも?そうに違いないのかも
ミッキー
何でだよ!僕だってちゃんと描いてもらいたいぞ!
ミニー
さっきから文句ばかりでうるさいわね。ハイジが鏡を持って私と会話をすれば多少はまともな描写になるからそれで良いじゃないの。不服があるなら待っててあげるから出直してらっしゃい
ミッキー
いや、出直すって言ってもどこへ行って戻ってくれば良いのか分からないぞ……その間に二人だけで会話するつもりじゃないだろうな
ミニー
違うわよ。服があるならモザイク外すから着なおしてらっしゃい、って言ったの。普段ずっと裸のあなたをハイジが直視出来るはずがないじゃないの。おかげで私が近付いて隠してあげたのが抱き締めあっている描写に勘違いされたり、本当にいい迷惑だわ
ミッキー
いつもちゃんと着てるだろうが!見えないのをいい事に僕のキャラ設定をメチャクチャにしないでくれ!

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公認会話士

電子作家の公認会話士です。 2015年4月、アメブロとFC2から引っ越してきました。 気楽に楽しめる作品をビシバシ更新していくつもりなので、気が向いたらいつでもお立ち寄りください。

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    • 「あらそう。味をしめるのか何を締めたいのか分からないけれど、絞めてはいけない場所を絞められないように気を付けたいわね」

  • もうすでに本屋さんや図書館や映画館を丸ごと一つ携帯しているようなものですね。人間も携帯できるようになるのでしょうか。

    • 「あら、そうね。どこにでも本屋があって、家の本棚ごと持ち歩いているようなイメージかしらね。既に人間がスマートフォンに持ち運ばれているようなものなのかもしれないわね」

    • 「あらそう。そのうち紙や画面から手足が出てくるかもしれないわね。そういうのが当たり前になると漫画家になるのも大変でしょうね」

  • 「死役所」とか読みましたね。それと「わたしは真悟」も電子書籍で持っています。単に紙の単行本が買えなかっただけですけどね。すぐに読めるのがいいですよね。

    • 「あらそう。最近は話題の作品がすぐにドラマや映画になったりするわね。多くのエンターテインメントが漫画を元に作られているような状態かしら」