種無しの果物よりも種のある品種の方が重宝されるべき理由とは

ブログネタ:種が邪魔な果物

ミッキー
スイカって美味しいけど種がたくさんあるのが面倒だな
ミニー
あらそう。良かったわね
ミッキー
え?種が無い方が食べやすいじゃないか
ミニー
あら、それはどういう事なのかしら
ミッキー
いや、そのままの意味だけど……他にはビワとか巨峰とか、みかんやオレンジの種も食べる時にあると邪魔だな
ミニー
あらそう。良かったわね
ミッキー
だからどうして良かった、って事になるんだ?無い方が食べやすいぞ
ミニー
うるさいわね。そもそもその果物が好きなのか嫌いなのかまずははっきりしてちょうだい。ここまでは嫌いな果物についてしか話していない印象よ
ミッキー
ええっ?もちろん好きな果物について話してるんだぞ。それなのに種があると食べづらいな、って言ってるんだ
ミニー
引っぱたくわよ
ミッキー
何でだよ!意味が分からないぞ!
ミニー
うるさいわね。どうも妙な事ばかり言っていると思ったら、暗に私について言いたい事があるのを遠回しに果物に見立てて話しているんでしょう?普段は甘いのに、真っ黒な不満の種がいくつも誕生してしまって、このままでは芽が出て花まで咲いて取り返しがつかなくなると言いたいのね。どうして私が存在感は小さいクセに固くて黒くて鬱陶しい種のような女だと言われなければならないのかしら、失礼な
ミッキー
そんな事思ってるわけないだろ!お前に対する不満なんて一つも無いぞ!愛しさとか好きな気持ちしか生まれないぞ!
ミニー
……うるさいわね。実よりも甘い種を発生させたりして何を育てようとしているのかしら。って、何を言わせるのかしら、みっともないわね
ミッキー
……何だかよく分からないけど、とにかく食べる時に種を避けたり取り除いたりして食べるのが面倒じゃないか。品種改良された種無しの果物もあるけど、僕はそっちの方が好きだな
ミニー
あら、私達は未成年なんだから改良されるまでも無く非飲酒じゃないの。それとも改良されて非飲酒という事は、あなたはもしかして幼少の頃から飲んだくれていたのかしら?果実酒ならば果物のエキスみたいなものだから問題ないなどと言い出すつもりじゃないでしょうね。そんな事を言ったらタバコだって麻薬だってその辺に勝手に生えた草だと言い逃れ出来てしまうわよ
ミッキー
突然何を言ってるんだ!?品種改良と違う話になってるぞ!
ミニー
うるさいわね。冗談に決まってるじゃないの。やはりあなたは冗談の種や新たな話題の種も取り除こうと必死になる性質みたいね。そんな風にしてただの厄介者として処分された種が後々争いへの火種になったらどうするつもりなのかしら
ミッキー
いや、よく分からないけど……とにかくどうしてさっきは種があるのが【良かった】って言ってたのか教えてくれないかな
ミニー
しつこいわね。果物は種が無いと絶滅してしまうじゃないの。だから本当にあなたが好きな果物だったとしたら、本来は種を見つけるたびに飛び上がって喜ぶべきだと思うわ
ミッキー
な、なるほど、そういう意味か……でも栽培して増やす用のと販売用のとは別にあるかもしれないぞ?それなら販売用はなるべく種が少ない方が……
ミニー
うるさいわね。それなら私も対話によって伝える用の応対ではなくて、有無を言わさず言い聞かせる用の態度にした方が良いかしら?次から一つでも口答えをしたら種を搾り出すわよ
ミッキー
一体何をするつもりなんだ!全く……じゃぁもしもジャガイモが種のある植物だとして、フライドポテトに種がいっぱいあってもお前は喜ぶわけだな?
ミニー
まぁ、そんな食べづらいフライドポテトなんて、毎日お店にクレームを言うに決まっているじゃないの。何を考えているのかしら
ミッキー
こら!自分の時だけ都合が良過ぎるぞ!
ミニー
うるさいわね。冗談よ。とにかく好きで食べているなら文句を言わずに食べたら良いのよ。私だってフライドポテトに一度も文句を言った事が無いもの
ミッキー
ま、まぁ確かにフライドポテトの事を悪く言ってるのは聞いた事が無いかもしれない……
ミニー
違うわよ。二人の事に一度も文句を言った事が無い、って言ったの。当たり前じゃないの、失礼な
ミッキー
ううっ、そっか、僕の事が好きで付き合ってるからには、僕との間に何も不満は無いのか……それは感激だ
ミニー
黒い種がたくさんあって、まだ芽が出ていないだけだとは思うけれど
ミッキー
そういう怖い事を言わないでくれ!

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公認会話士

電子作家の公認会話士です。 2015年4月、アメブロとFC2から引っ越してきました。 気楽に楽しめる作品をビシバシ更新していくつもりなので、気が向いたらいつでもお立ち寄りください。

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  • 撒かれた種は実になりますから、因果応報というやつですね。ところで、「えすえぬえす」読み終わりました。いったん別れなくてはならないけどそれは隠されなければならなくて、最後に思いはかなうというエンディング良いですね。公認会話士さんの小説を読むと、物語の世界や会話に引き込まれて、ついつい限界以上に読み進めてしまいます。ハイテンションぶりに中てられて(少し騒がしいと言いうのが公認会話士さんの良い持ち味なのでしょうけど)それで具合が悪くなり寝込むのですが、何とかしてくれませんか(笑)

    • 「あら、早速読んでくれたのね。小説も種無しでは芽も実も出来ないでしょうから、ある程度は仕方がないのかしらね。書き留めている人は種だの養分だのを必要以上にあげてしまうタイプなんじゃないかしら」

    • 「あら、種もフライドポテトのように揚がれば、それはそれで新しい食べ物として楽しめそうね。だったらジャガイモよりも大きな種でも良いんじゃないかしら」

  • スイカはやっぱり種が邪魔ですよね。食べているうちに飲みこんでしまっているんでしょうけど。グレープフルーツやアボカドの種を植木鉢にまくと、けっこうきれいな観葉植物になりますよ。

    • 「あらそう。種にも色々と使い道があったら喜ばれるのかもしれないわね。そのまま同じ果物が育てば最も喜ばれるんでしょうけれど、まさかプロの農家が育てたようには美味しくならないものなんでしょうね」