だから俺はクリスマスが嫌いなんだ:プロローグ2

毎年毎年、飽きもせずやってくる年末。
たまにはショートカットしてしまいたいものだ。
全く面倒臭い。
せめてもっと何事も無いように過ごせないものだろうか。
浮かれたりせず。
慌ただしくなったりせず。
むしろ沈む事すら無い。

例えば11月11日から11月20日みたいな気持ちで。
1年間の記憶から抜け落ちてしまったかのように過ぎ去る10日間のように。
え?この期間に誕生日がある人もいる?
思い出深く過ごす人もいる?
あー、それは悪ぅございましたね。
でも俺にとっては何でもない日なのだから良いではないか。
皆だってそうだろう?
その10日間の事なんて全く覚えてないだろう?
こんなものはあくまで物の例えである。
そもそも俺は11月中旬をディスるために言ったのではない。
むしろ何事も無く過ぎていく11月中旬が大好きだから言ったのである。
そう、俺はただ年末が面倒臭いと言いたいのだ。

でも、宇宙の物理法則や、人類の叡智を用いても、年末は避けられない。
そういう事になっているらしい。
何故なら――

クリスマスがありやがるからだ。

続く

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公認会話士

電子作家の公認会話士です。 2015年4月、アメブロとFC2から引っ越してきました。 気楽に楽しめる作品をビシバシ更新していくつもりなので、気が向いたらいつでもお立ち寄りください。

View Comments

  • というか、11月中旬に新たに
    記念日を作って商売できると
    よろしいんですがねー。

    • 「あら、そうね。ハロウィンとクリスマスの間に何かあるとお店や飲食店は喜びそうね。お金を使う側は大変でしょうけれどね」

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公認会話士