【会話ブログ】 ミッキー+ミニー

女性は年上に見られても年下に見られても腹が立つのかもしれない?

投稿日:

ブログネタ:年上と年下、どっちに見られる?

ミニー
全く腹立たしいわね。どこを見て発言しているのかしら。この濃緑の木々が朝露に濡れて、早朝には薄っすら白んだ靄がかかる、どこか叙情的で禁欲的な気持ちにならざるを得ない季節、初心に帰って根本から立て直さなければならないかしら
ミッキー
どうしたんだ?誰かに何か腹の立つ事でも言われたのか?
ミニー
充満する湿った空気を切り裂くように陽光が射し込んで、空気中の水蒸気を上空にさらわれ続けている公園を、肩どころか全身で風を切るように横断していた時の事よ。突然耳に女性の声が入り込んできたわ。驚いて立ち止まると、私は道を尋ねられたのよ
ミッキー
うん、最後の一文で充分状況は伝わると思うけど、まぁ良いか。それでどうしたんだ?
ミニー
未知の道を尋ねてきたのは女性が女性と言う概念をこれでもかと着飾っているかのような女性らしい女性だったわ。立ち止まっている間にもぐんぐん気温が上がっていく公園の空気と混じって、よく泡立てた石鹸のような香りの香水を使っていたわね。湿気に負けてしまって、小さな子供のように跳ねたり遊んだりしている長い黒髪をかき上げながら【中央公園はどちらかしら?】と彼女は言ったの。大きな鳥を前にして、張り裂けんばかりの大声を出している小鳥のように高く掠れた声だったわ。だから私は雛を抱き締める親鳥のような気持ちで、カラスの濡れた羽のように艶めく美しい黒髪をかき上げながら告げたのよ。【まさに私とあなたが両雄合いまみえるような状態で立っているここが中央公園よ】
ミッキー
まぁ【中央公園はどこ】と訊かれて【ここです】って言ったわけだな。どうも余計な説明が多いな……
ミニー
すると彼女は去り際に言ったのよ。【どうもありがとう。親切でしっかりした若いOLさん】。微かな石鹸の香りを新緑に滲ませながらゆっくりと、大地を踏みしめるように歩いていったわ。彼女が木陰から明るい小道へ歩み出る時に、白い陽射しと混じり合って消えてしまうんじゃないかと錯覚したわ。でも彼女は初夏の陽光を一身に集めるように白く輝きながら、いつまでもくっきりとした輪郭を見せつけるように私の立ち尽くす場所から離れていったのよ
ミッキー
ふーん、それで結局どうなったんだ?
ミニー
あら、結局ってどういう事かしら?どうして何かが起こらなければならないのよ。今話したところでもうこのエピソードは終わりよ
ミッキー
何だよそれ!期待させるだけさせておいて内容が薄い小説みたいじゃないか!何が腹立ったのかも全然分からないぞ!
ミニー
どうして分からないのよ。【若いOLさん】なんて言われたら腹が立つに決まってるじゃないの
ミッキー
ああ、なるほど……あまりにも余計な言葉が多過ぎて肝心な部分が目立たなくなっちゃってるぞ。確かに【OL】って事は成人してると思われたのかもな。ホントの年齢の15歳よりはかなり年上に見られたわけだ
ミニー
全く腹立たしいわ。どうしてなのかしら
ミッキー
受け答えがしっかりしてたから高校生には見えなかったのかもしれないぞ……でも制服だからなぁ
ミニー
きっと私を傷つけるためにわざと悪意に満ちた言葉を放ったのね。私がまんまと腹を立てている事を今頃どこかで楽しんでいるのかもしれないわ
ミッキー
僕にとってはお前は15歳に見えるけど……って僕が言ったくらいじゃ機嫌は直らないのかな
ミニー
全く失礼な。あなたも一緒に鉢植えに植えてやろうかしら
ミッキー
おい!どうして僕まで怒りの対象になるんだ!
ミニー
違うわよ。年上に見られたかったわ、って言ったの。どうせならもっともっと年上の、賢くて自立した大人な女性に見られたかったから腹が立っているのよ
ミッキー
そっちかよ!

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