ブログネタ：今年行きたい花火ある？
ミッキー
夏の風物詩といえば花火大会があるけど、今年はどこか一緒に行ってみないか？
ミニー
あまり乗り気がしないわね。あなたは花火を見ているのか人を見ているのか屋台を見ているのか分からないような真夏の人口密集イベントに興味があるのね。それどころか花火が光って目の前の視界が明るくなったら、おぞましい虫がたくさん飛んでいる事さえ見えてしまうかもしれないわ。暗闇で油断している百鬼夜行だって見かけてしまうかもしれないじゃないの
ミッキー
いや、別に真っ暗闇ってわけじゃないんだし、それくらいの物は花火が光らなくても見えると思うぞ。まぁ確かに人は多いだろうけどさ
ミニー
あらそう。そうして私が人の波に飲まれてどこかへ流されていく様を眺めて楽しもうというのね。ええ、そうよ。人間一人の命なんて泡沫の花火のような物かもしれないわ。空の花火じゃなくて地上の花火を楽しもうとしたってそうはいかないわよ。私は金魚柄の浴衣を着てでも泳ぎ出てやるわ
ミッキー
何を言ってるのか全然分からないぞ！……って、浴衣を着てくるつもりなのか？
ミニー
あら、どうしてそんなに驚いているのかしら。世界中どこにいても、どんな服でも着る権利があるはずよ。ましてやここは日本で私は日本人だわ。夏の過ごし方として浴衣を着ていても問題ないと思うわ
ミッキー
確かに夏に着てると視覚的にも涼しく感じるからな。もしお前が浴衣を着てくれるなら是非見てみたいな。浴衣は持ってるのか？
ミニー
さぁ、どうかしらね。あなたのような凡人がイメージする浴衣がどういう物なのか分からないけれど、木綿の単（ひとえ）の着物だったら持っているわよ。湯帷子（ゆかたびら）が語源だそうね
ミッキー
たぶん僕が思ってる浴衣と同じだと思うぞ……それ、花火を見に行くことになったら着てきてくれないかな。それなら僕も着るぞ
ミニー
そう言うと思っていたわよ。すぐに前がはだけて裸になれるものね。あなたの露出へのあくなき探究心には恐れ入るわね。でも恋人を一緒に誘うなんて、いくらなんでも感心しないわよ。既存の概念に捉われるなといつも言っているけれど、意味を履き違えられたら困るわ
ミッキー
だからそんな趣味は無いと言ってるだろ！全く。それならお前だけでも良いんだぞ
ミニー
あら、どうして私が浴衣を着る以外に何も選択出来ないような展開になっているのか分からないけれど、私はまだ着るなんて一言も言ってないわよ。花火が目的なのか浴衣が目的なのかも既にあやふやになってしまっているじゃないの
ミッキー
うっ、確かに。でも僕としては花火よりお前の浴衣の方が……
ミニー
あらそう。じゃぁ着たくないわ
ミッキー
何でだよ！そんなに意地にならなくても良いじゃないか！
ミニー
違うわよ。行きたくないわ、って言ったの。花火が重要じゃないならどこかで話でもしている方がマシよ。浴衣なんていつでも着れるし、見たければうちまで来れば良いじゃないの
ミッキー
そ、そっか、僕のために着てくれるのか、ありがとう…………って、花火ももしかして僕が行きたいかどうかの希望に合わせようとしてくれてたのか……？
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