ブログネタ:あなたにとって別腹な食べ物、教えて?
ミッキー
夏休みになって、調子はどうだ?
ミニー
知らないわよ、そんなの。自分の身体や精神で何か変化を感じるとしたら、もうそれは誰かに話したくて仕方が無いくらいの変化だと思うわ。そして今の私は全くそんな状態ではない事くらい言わなくても分かるんじゃないかしら
ミッキー
な、なるほど。じゃぁ特に大きな動きの無い安定した夏休みを送ってるんだな
ミニー
あら、分からないわよ。ひょっとしたらとんでもない事件が巻き起こっているかもしれないわ。ただあなたに話したくないだけという可能性だってあるじゃないの
ミッキー
そんな事言われたらもうどうしようもないじゃないか。それともホントに何か話したくない事でもあるのか……?
ミニー
さぁ、どうかしらね。それにしても暑いわね。何か夏ならではの、夏としか言いようのない、そのものこそがひょっとして夏という概念の中心なんじゃないかと言われかねないような何かを食べたい気分ね
ミッキー
確かに暑いからなぁ。カキ氷でも食べに行くか?
ミニー
それは悪くない選択ね。でも私の舌が青く染まるのを見てこれみよがしにバカにしようとしているのはお見通しなのよ。【不健康なのは指のささくれだけにしておけ】とか言われても私にはどうしようもないわ。残念ながら私の細胞は日々分裂を繰り返して、皮膚が逆剥けてしまう事だってありえるのよ。舌が反逆を起こしても不思議では無いわ
ミッキー
何が言いたいのか全然分からないけど……氷イチゴを食べればそんなに色は変わらないんじゃないのか。えーと、じゃぁアイスでも買いに行くか?
ミニー
それは悪くない選択ね。でも私の舌が何度も何度も上下運動をするのを見てこれみよがしに欲情しようとしているのはお見通しなのよ。【いやらしいのは足の指の形だけにしておけ】とか言われても私にはどうしようもないわ。残念ながら私の遺伝子は先祖代々脈々と受け継がれて、思いも寄らない指の形になってしまう事だってありえるのよ。舌がうねうね動いてしまっても不思議では無いわ
ミッキー
だから何なんだよその話は……じゃぁ何か食べたい物の希望ってあるか?
ミニー
そうね。フライドポテトで良いわよ
ミッキー
いや、それってお前が普段食べてる物じゃないか……じゃぁまずフライドポテトを食べて、その後で何か冷たい物でも食べる事にするか
ミニー
あらそう。別腹とか何とか言いたいのね。ハラミでも食べるつもりかしら?ハラミは腹の肉とは別の部位、横隔膜なのよ。まさに別腹ね。もしくはタラコでも食べるつもりかしら?タラコは真鱈の卵ではなくて、スケトウダラの卵なのよ。まさに真鱈とは別の腹に入っている食べ物というわけね。もしくは……
ミッキー
ちょっと待て!それじゃフライドポテトより別腹の食べ物の方が主食みたいじゃないか。何か甘い物とか、そういうのは食べたくないのか?
ミニー
ええ、別にフライドポテトだけで充分よ
ミッキー
そうか?まさかフライドポテトが主食も別腹も兼ねてるとか言うんじゃないだろうな
ミニー
違うわよ。フライドポテトは別腹にはならないわ。今日は別腹が無いのよ
ミッキー
どういう事だ?
ミニー
さぁ、どうかしらね。普段とは全く別の状況だからこそ当てはまる、というカンジかしら。そして今は腹の探りあいをしているわ
ミッキー
うーん、よく分からないな……そもそもお前とこういう言葉遊びみたいな事をして僕に理解出来るとも思えないし……
ミニー
あら、ずいぶんと音を上げるのが早いわね。そのワリにはぐぅの音も出ないという状況かしら?とにかくもう別腹は埋まってしまっているのよ。一人の時はそんな事はないのに不思議なものね
ミッキー
先に別腹からいっぱいになるなんて変じゃないか!しかも何だか僕の責任っぽいし
ミニー
うるさいわね。即死んでもらうわよ
ミッキー
どうして死ななきゃいけないんだ!意味が分からないぞ!
ミニー
違うわよ。腹心とも言うわよ、って言ったの。腹心というのは心の奥底の事を言うのよ。【腹心の友】と言うじゃないの。今日はその別腹がいっぱいなのよ
ミッキー
僕のせいで心がいっぱい……って事……なのか
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