ブログネタ:子どものころ好きだったお菓子
ミッキー
子供の頃って今では食べないお菓子を食べたりしてたな
ミニー
引っぱたくわよ
ミッキー
何でだよ!意味が分からないぞ!
ミニー
うるさいわね。どうせ【人間は誰でも未熟なうちは全く何が良いのか分からないものに魅力を感じたりするものだ。僕もそろそろ成熟した大人になるから、こんな毒入りの黒い棒状のお菓子みたいな不気味な女に構っている暇は無い。お前も早く着色料や保存料を塗りたくっていないでその気持ちの悪い本性と素顔を晒したらどうなんだ】と言いたいんでしょう?全く毒を隠さずに生きているのにどうしてそんなに批判されなければならないのかしら、失礼な。世の中は毒を上手に隠して近付いて相手の生気を吸い尽くす綺麗な毒キノコみたいな人間ばかりよ
ミッキー
いきなり何を言ってるんだ!お前と毒々しい色の駄菓子を一緒にするわけないだろ!
ミニー
うるさいわね。私の方が毒性が強いと言っているじゃないの。舌が不気味な赤色になったりするだけで済むと思ったら大間違いよ。食べる前に睨んだだけでも真っ黒になってしまうんじゃないかしら
ミッキー
いや、だからそんな事は無いって言ってるのに……っていうかどうして怒られてるんだ、全く。子供の頃に食べたお菓子の話をしてるだけだぞ
ミニー
あらそう。どうしてそんな話に巻き込まれるのか分からないけれど、いつの間にか販売終了になって入手出来なくなっているのは私のせいではないわよ。以前買っていたクセに買わなくなった人達のせいに決まってるじゃないの。思わず予想以上に売れてしまったものだから工場を拡大して従業員を増やして流通量を増やしてしまったんでしょうね。そうなると逆に売り上げが落ちた時はもうどうにも立ち行かなくなるのよ。下手に事業を大きくすると、それを縮小する時はもう辞めるしか方法が無いのよ。残念だったわね
ミッキー
僕は別に昔のお菓子を食べたいって言ってるわけじゃないんだけどな。まだ子供の頃からそんなに年月も経ってないし、たぶんほとんど売ってると思うぞ
ミニー
あらそう。という事は【そんなところでお菓子のように甘い言葉を待ち侘びていないで、僕のためにお菓子を買ってきたらどうなんだ。このパシリも走りも出来ない網走刑務所の受刑者みたいな女め】と言いたいのね、失礼な
ミッキー
誰もそんな事は言ってないぞ!もし食べたくなったら一緒に買いに行けば良いじゃないか!僕がどんなお菓子を食べてたのかを話しながら買い物するのも結構楽しそうだしな
ミニー
あら、という事はお菓子一つ一つに興味深いエピソードが隠されているのね。【ポテトチップの枚数をちゃんと数えようとしたものの、最後の方は欠けて小さくなった破片ばかりで、それを一枚の形に再現しようと並べているうちに今まで何枚食べたか忘れてしまった】とか【チョコレートを全く噛まずに口の中で溶かして食べようとしているうちに居眠りをしてしまって、チョコレート色のよだれを垂らして死んだように眠っている息子を見た母親が救急車を呼んでしまった】とかかしら?
ミッキー
……いや、僕にはお前を楽しませられるようなエピソードは一つも無いぞ……ただ懐かしいから久し振りに食べてみたいな、って思っただけだからな
ミニー
あらそう。子供の頃に美味しかったお菓子なんて食べない方が良いんじゃないかしら。子供にとっては【お菓子を食べている】という事実だけで実際の味よりも美味しく感じてしまっている可能性があるわよ。今食べたら大して美味しくなくてガッカリするんじゃないかしら。昔のお菓子は不可思議なまやかしというわけね
ミッキー
なるほど。まぁそうなったらそうなったで話のネタにはなりそうだけどな。お前は昔食べてたお菓子とかってあるのか?
ミニー
あら、そんなものは一つも無いわよ。今は一つだけ辞められないお菓子のように中毒になっているものがあるけれど。揚げたイモもお菓子みたいなものよ
ミッキー
そっか。ホントに人生の中で美味しいと思った食べ物はフライドポテトだけなんだな
ミニー
違うわよ。あなたもお菓子みたいなもの、って言ったの。って、何を言わせるのかしら、みっともない
ミッキー
うううっ、まさか唯一の中毒が僕だなんて……そんなに想われてるなんて僕は幸せだ
ミニー
人間が未熟だと何が良いのかさっぱり分からないものに魅力を感じるみたいだものね。あなたが言った通りよ
ミッキー
僕はそんな事言ってないってのに!全く素直じゃない!
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