ブログネタ：衰えを感じた出来事
ミッキー
人はどんな時に衰えを感じるんだろうな
ミニー
引っぱたくわよ
ミッキー
何でだよ！叩かれるような事は言ってないぞ！
ミニー
うるさいわね。どうせ【この何もかも劣化した不気味な産業廃棄物みたいな女はどうしていつまでも僕にまとわりついているんだ。ここはもう興味も恋愛感情もすっかり衰えた事を気付かせなければならない。これ以上どれだけ劣化しようが、コミュニケーション能力の衰えきっているお前になんて誰も興味を示さないだろうから覚悟しておけ。このブームがすっかり去ってしまった、薄汚れたゆるキャラのような女め】と言おうと思ったんでしょう？あなたの事は何もかもお見通しよ
ミッキー
そんな事言うわけ無いだろ！お前への想いはどんどん強くなるだけだぞ！衰えたりなんてしないぞ！
ミニー
……うるさいわね。そんな言葉で私の表情筋が衰えると思ったら大間違いよ。それどころか活性化されて更に表情が崩れなくなるんじゃないかしら、残念だったわね
ミッキー
いや、よく分からないけど……と、とにかく、人がどんな時に衰えを感じるのか、って話だぞ
ミニー
あらそう。そんなものはいつだって感じるんじゃないかしらね。残念ながら人間は生まれた瞬間から死に向かって進んでいくのよ
ミッキー
うっ、それはそうだけど……でもほら、ある程度の年齢までは身体が成長したり知識が増えたり、衰えとは逆の状況がしばらく続くじゃないか。でもいつかそう感じなくなる時が来るのかな、と思ってさ
ミニー
さぁ、どうかしらね。記憶している事が減ったり運動能力が落ちたりするけれど、それは果たして衰えと言えるのかしら。もしかしたら人生から無駄を省いているだけかもしれないわよ。例えばどうせ冬場はストーブを使うから、エアコンは冷房機能だけが使える機種で充分と思って買ったところ、夏にフル稼働させたら壊れてしまって、本来出るはずの無い生暖かい空気しか出なくなってしまったようなものよ
ミッキー
例えと言いたい事が全然関係ない気がするけど……うーん、でも、確かにほとんど必要ないから記憶が減ったり筋力が落ちたりするのかもしれないけど、でもいざ本気で使いたい時に使えるわけじゃないじゃないか。それってやっぱり衰えなんじゃないか？
ミニー
しつこいわね。という事は、無駄を省く事よりも、無駄でも何でも持ち合わせている方が優れていると言いたいのね。あなたにとって最も無駄な関係者で悪かったわね。二度と私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
ちょ、ちょっと待った！お前が無駄なわけないだろ！唯一ずっと一緒にいて欲しい存在だぞ！
ミニー
まぁ、突然手を掴んだりして、一体どういう意図があるのかしら。これも無駄な行動の一環なのかしら？
ミッキー
痛ててててて！爪を立てないでくれ！傍にいて欲しいから手を繋いでるんだぞ！
ミニー
あらそう。近くで見ていないとすぐにゴミ収集車が連れ去ってしまうような外見という事かしら。そう簡単に処理出来ない産業廃棄物と言っているじゃないの。あなたも健康被害を感じる前に離れた方が身のためじゃないかしら
ミッキー
いや、お前といればいつだって幸せなんだし、ストレスとかで体調が悪くなるはずがないぞ。と、とにかく、お前は今までに何か衰えを感じたような事ってあるのか？
ミニー
ええ、そうね。今がまさにそんな状況じゃないかしら。ひっそり息も出来ないもの
ミッキー
お、おい、それじゃ衰えどころじゃないぞ。大丈夫なのか？
ミニー
違うわよ。一人で生きられないもの、って言ったの。って、何を言わせるのかしら、みっともない
ミッキー
ううっ、そっか。僕がいないと生きていけないって思ってくれてるのか……そこまで想われてるなんて感激……って、痛ててててて！どうして爪を立てるんだ！？
ミニー
あら、まだ力強さが残っていたみたいね。一人でも充分生きていけるんじゃないかしら
ミッキー
全く素直じゃない！
公認会話士が出版した小説一覧はこちら
スポンサーリンク