ブログネタ:最近、感謝したこと、されたこと
ミッキー
		ありがとう
		ミニー
		………………
		ミッキー
		えーと……ありがとう
		ミニー
		………………
		ミッキー
		あの……ありが
		ミニー
		うるさいわね。何なのかしら、さっきから。どれだけ心にも無い言葉を言えるかどうかの実験台にされているんじゃないでしょうね、いかがわしい。あなたに感謝されるような事は何もした事が無いわよ
		ミッキー
		そ、そんな事無いぞ!僕はいつだってお前に感謝してるんだ!一度ちゃんと伝えておこうと思ってさ。いつもありがとう
		ミニー
		引っぱたくわよ
		ミッキー
		何でだよ!感謝してるだけじゃないか!
		ミニー
		うるさいわね。鳥が言葉をオウム返ししたくなる心理をついて私にもお礼を言わせようとしているんでしょう?あなたの魂胆は全てお見通しよ。私がインコになったら全身真っ黒で不気味でしょうね。って、それでは九官鳥どころかカラスじゃないの、失礼な
		ミッキー
		僕は何も言ってないぞ!単に日頃の感謝を込めてお礼したかっただけじゃないか。僕はお前がいるおかげで幸せなんだからな
		ミニー
		……しつこいわね。ついに分かったわよ。以前あなたの机に消しゴムのカスが一つ残っていたのを払ってあげた事についてお礼を言っているのね
		ミッキー
		え?何だそれは。そんな事があったのか?
		ミニー
		あら、違うのね。という事はあなたの下駄箱が少しだけ開いていたのを閉じてあげた事かしら?
		ミッキー
		え?それも知らないぞ。っていうか一緒にいない時の話なら知りようも無いかもしれないけど……
		ミニー
		あらそう。という事はある日誰かが花瓶に飾ろうとして花を持ってきたけれど、その花束からあなたの椅子に水が一滴垂れたのを拭いておいた事かしら?
		ミッキー
		うーん、確かに教室に花が飾ってあるけど、そんな事があったのか……?っていうか何かもう……
		ミニー
		あら、何かしら。何もかもがお礼なんて言うほどの行為ではない事に気付いたみたいね。だから何もしていないのに突然お礼なんて言わないでちょうだいと言っているのよ
		ミッキー
		いや、ホントにありがとう
		ミニー
		………………
		ミッキー
		僕の知らないところで僕のために色々してくれてるんだな。ありがとう
		ミニー
		……うるさいわね。こんな何もしていないような事で感激なんてしないでちょうだい、気持ち悪いわね
		ミッキー
		いや、だって何もしてくれなくても、いてくれるだけで幸せなんだし……それとも更に色々な事をしてくれてるのか?
		ミニー
		さぁ、どうかしらね。私がいなければあなたなんて毎日3回くらい死んでしまっているんじゃないかしら
		ミッキー
		ええっ?そんなに僕は危険な目に遭いそうになってるのか?
		ミニー
		ええ、そうね。あなたの頭上に殺傷能力充分の高さから落下してくるタライがあるかどうか常にチェックしているし、あなたの足元に滑り過ぎて一回転してしまいそうなくらいよく滑るオイルがこぼれていないか常に目を配っているし、あなたの周囲についに痺れを切らしてあなたを刺し殺そうとする私のファンがいないかどうか常に睨みを利かせているわよ。それだけでも毎日3回は命を救われているわね
		ミッキー
		……何かどれも気にしすぎって気がするけど……
		ミニー
		まぁ、私にはファンが一人もいないと言いたいのね、失礼な。毎朝電車で大勢に付きまとわれているのを知らないのかしら
		ミッキー
		それはまぁどの人も大体同じ時間の同じ車両に乗るからな……
		ミニー
		うるさいわね。何を冷静に正論なんて口にしているのかしら。とにかくお礼を言われるような事なんて何もしていないから辞めてちょうだい
		ミッキー
		うーん、どうしてもそう思われたいみたいだな……まぁでも、例え口にしなくても僕は常に感謝してるぞ。それはそうと、お前は最近何かに感謝したくなるような事ってあったか?
		ミニー
		しつこいわね。結局は私があなたにお礼を言う展開になっているじゃないの。そう簡単にお礼を言うと思ったら大間違いよ
		ミッキー
		いや、僕に対してとは言ってないぞ?何か他の事で良いんだけど……
		ミニー
		うるさいわね。感謝の気持ちなんてあなたに対してだけで全て使い果たしているわよ
		公認会話士が出版した小説一覧はこちら
スポンサーリンク
 
	
	 
			