ブログネタ:今までで1番好きになった人の話
ミッキー
好きな人の話ってのは何よりも価値があるものかもしれないな
ミニー
あら、何かしら、突然、気持ち悪いわね。どういう思考回路を持つとそんなに価値の無い事が言えるのかしら
ミッキー
ぐっ……そこまで言わなくても……僕はお前と会話してるのが一番楽しい時間なんだぞ
ミニー
あらそう。そのわりには大笑いをして呼吸困難になるような姿を一度も見た事が無いわよ。家で一人でテレビを観ている時や漫画を読んでいる時は頭がおかしくなったのかと心配するくらい笑ったりしているじゃないの
ミッキー
ま、まぁそういう楽しさとはまた違うというか……って、僕が部屋に一人でいる時に大笑いする事があるのをどうして知ってるんだ!
ミニー
うるさいわね。あなたの事なんて見なくても見たくなくても全部見えてしまうわよ。例えば町中がとある事情で突然停電してしまって、震災のショックも徐々に癒えて再び電気があるのが当たり前の価値観になっている現代人が電力会社に猛抗議したところ、電力会社は自分達の名誉とプライドに懸けて、たったの一日で日本中に目映い光を放つ電信柱を林立させて永遠に夜が来ない国にしてしまったようなものよ
ミッキー
何か例えが言いたい事と全然違うような気がするんだけど……もしかして威信電信(以心伝心)って言いたかったのか?
ミニー
……さぁ、どうかしらね。私と心がしっかり通じ合っているような事を言い出さないでちょうだい、気味が悪いわね。とにかく今重要なのは、あなたがボス猿の喧嘩のような奇声を出して大笑いをしている事について私が心配をしている、という事よ。それとも今後あなたに何があっても心配なんてしなくても良いと言いたいのかしら?
ミッキー
うっ、それは寂しいな……理由はどうあれ僕の事を想ってくれるのは凄く嬉しいぞ
ミニー
あらそう。それなら良かったじゃないの。それはそうと今日は一体何を話したいのかしら?全く好ましい展開じゃないから何が何だかさっぱり分からないわ
ミッキー
いや、だから好きな人の話ってのは何物にも変えられない価値があるな、って話を……
ミニー
あらそう。どういう意味かよく分からないわね。好きな人が話す言葉に価値があるのか、好きな人の事を話す行為に価値があるのか、どっちなのかしら
ミッキー
僕としては最初の意味で言ってたんだけど、でもどっちでも構わないかもしれないな。お前が話す言葉にも価値があるし、お前の事を誰かに話すのも僕にとって価値のある行動だと思うし
ミニー
……どうして突然私の話になってしまっているのかしら、いかがわしいわね。私は【好きな人】という名前ではないわよ。せめて【フライドポテトが】というフレーズを頭につけてくれないかしら
ミッキー
それじゃお前以外にもたくさん当てはまる人が出てきちゃうじゃないか!僕にとって好きな人って言ったら変な枕詞なんて付けなくてもお前の話に決まってるだろ!
ミニー
しつこいわね。【簿記に取っ手好きな人】というのはドアノブ会社の事務員か誰かの事を言っているのかしら?その人にとってまさに天職でしょうね
ミッキー
……どんな聞き間違いなんだよそれは……僕が好きなのはお前だけだぞ、ほら
ミニー
あら、何故突然手を掴まれてしまったのかしら。私の手が取っ手という事なのかしら?
ミッキー
いや、だからそれは聞き間違いだってのに。まぁでもこういう会話も僕には凄く楽しいから良いけどさ。それでお前も楽しんでくれてればもっと良いんだけどな
ミニー
あらそう。好きな人との会話だから楽しいわよ
ミッキー
えっ!?そんなにハッキリ言ってくれるなんて……感激だ
ミニー
あらそう。フライドポテトが好きな人との会話でしょう?あなたが言ったのよ
ミッキー
それじゃお前の事じゃないか!お前さえ会話すれば誰が相手でも良いって事になっちゃってるぞ
ミニー
違うわよ。フライドポテトが好きな人、って言ってるじゃないの
ミッキー
……もしかして自分の事をフライドポテトに置き換えてるのか……?わざわざ分かりにくい表現にしなくても良いのに、全く素直じゃないんだからな
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