ブログネタ:異性に言われて嬉しくない褒め言葉は?
ミッキー
ホントにお前の髪は綺麗な黒髪だな
ミニー
引っぱたくわよ
ミッキー
何でだよ!褒めてるんだぞ!
ミニー
うるさいわね。目も口も鼻も全く見るに耐えないから仕方なく髪を褒めているんでしょう?それなら顔も全て髪でぐるぐる巻きにして真っ黒な繭玉のようになった方があなたは嬉しいのかもしれないわね。いつの間にか窒息して死んでしまっても気付かれずに、そのまま黒髪のオブジェとして飾られてしまうに違いないわ。私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
どんな状況なんだそれは!お前の表情が見えないまま放っておくわけないだろ!
ミニー
うるさいわね。という事は私は常に鏡を持って、表情と後頭部を同時にあなたに見せながら会話しなければならないのかしら?そのうち高等部に後頭部の妖怪が現れるとかいうウワサになって、教頭に口頭で退学を言い渡されてしまうでしょうね。両腕が腱鞘炎になったらどうしてくれるのかしら
ミッキー
え、そっち?退学になる事については気にしないのか……?って、そうじゃなくて、そんな事してくれなくても良いぞ!今まで通り話してくれれば良いんだ!
ミニー
あらそう。結局は私の髪なんて見えていても見えていなくても関係ないという本心が明らかになってしまったじゃないの。褒めるところが全く無いからって場当たり的な事を言うのは辞めてちょうだい。あなたが褒めたつもりでも、それが常に相手にとって嬉しい言葉になると思ったら大間違いよ。【話しやすくて親しみがある】とか【いつも笑顔で愛嬌がある】とか【穏やかで心が安らぐ】とか、周囲がどれだけ褒めているつもりでも、本人は全く意図していないキャラクターかもしれないものね。本当は誰とも接したくなくて放っておいて欲しいと思っているかもしれないわ
ミッキー
な、なるほど。そういう親しまれるタイプの人が本心では他人を疎ましく思ってたとしたらちょっと怖いな
ミニー
ええ、だから私には何一つ魅力が無いという事で良いんじゃないかしら。無理やり見つけ出そうとしても無いものは無いからもう仕方が無いわ
ミッキー
うううっ、何故かミニーには全然魅力が無いと僕が思ってるみたいな展開に……僕はお前の何もかもが大好きなのに……
ミニー
……うるさいわね。何をごにょごにょ会社を辞める決意をして辞表を書いて持っていったところ、突然課長に呼び出されてしまって、もしかして辞めたがっているのを察して引き止めようとしているのかもしれないと微かに期待していたら思い切りクビを宣告されてしまった男のようにつぶやいているのかしら、気持ち悪いわね。とにかく本気で言っているのかどうか私はすぐに察してしまうから妙な事を言っても無駄よ
ミッキー
ちょ、ちょっと待った。さっきのは本気で言ってるんだぞ?髪だって綺麗だし、目も鼻も口も何もかもが最高に美人じゃないか。性格だって優しいし、話も面白いし、どこをとってもお前より魅力的な人なんていないぞ
ミニー
……しつこいわね。何なのかしら、さっきから。どれだけ褒めてもそれがあなたの本心かどうか全てお見通しだとさっきから言っているじゃないの
ミッキー
いや、僕としてはそこを誤解されたままじゃ黙ってられないぞ。お前の事が大好きで、何もかもが魅力的だといつも思って……
ミニー
だから全てお見通しだと言っているじゃないの。何度も言わなくても分かっているわよ、みっともないわね
ミッキー
そ、そっか。そういう意味だったのか。分かってくれれば良いんだ。って、突然後ろを向いたりして、どうしたんだ?
ミニー
うるさいわね。ちょっと、私の顔を見ようとしないでちょうだい。あなたは私の髪を見ていれば満足なんでしょう?
ミッキー
……もしかして顔を見られるのが恥ずかしくなったのか?見たいけど見たら怒られそう……
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