ブログネタ:静電気体質?
ミッキー
痛てっ!
ミニー
………………
ミッキー
あー、もう、冬場はこれだから……
ミニー
………………
ミッキー
大丈夫だったか?
ミニー
………………
ミッキー
せっかく手を繋ごうとした時に静電気が発生するとはな。でももう大丈夫だと思うぞ
ミニー
………………
ミッキー
あの……手を出して欲しいんだけど……
ミニー
うるさいわね。次は何をするのが狙いなのかしら?ほんの少し心を許したと思ったら、その隙間に付け込んでしっかりと入り込んで引っ込んで傷付けるような仕打ちをするなんて失礼な。いかにも害が無さそうな人を演じるのは中々難しいけれど、それを平然とやってのけるあなたは意外と天然の天性の天才的な結婚詐欺師なのかもしれないわね。私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
ちょっと待ってくれ!お前を傷付けるつもりなんて一切無いぞ!たまたま静電気が発生しただけじゃないか!
ミニー
ええ、そうね。きっと今後は青々とした冷たい関係になって二人が争うようになって、いたずら電話などが気になる日々がやってきてしまうに違いないわ。そんな宣言をわざわざ静電気という漢字を使ってするなんて手が込んでいるわね
ミッキー
いや、静電気なんてそうは自在に操れないと思うぞ。お前と争う気も無いし……どうして静電気が発生しただけでそうなるんだ……
ミニー
何を静かにごにょごにょと留守番電話を吹き込むのが苦手なのに勇気を出した男のようにつぶやいているのかしら。それも静電気宣言の一環じゃないでしょうね、いかがわしい。とにかく私に電気ショックを与えて意識を朦朧とさせて何か妙な話に持ち込もうとしても無駄よ。既に私はあなたと出会ってから何度も雷に打たれたような気持ちを味わって耐性が備わって……って、何を言わせるのかしら、みっともない。妙な話に持ち込まないでちょうだいと言っているじゃないの
ミッキー
僕は何も言ってないぞ!冬場は服を着込んでて摩擦も起こるし、乾燥してるし、注意してても静電気が発生しちゃう事だってあるじゃないか!
ミニー
うるさいわね。静電気が蒸発したガソリンに引火してとんでもない災害になったりもするのよ。心ならまだしも、身体にまで火をつけようとするなんて何を考えているのかしら。って、妙な話ばかりしないでちょうだいと何度も言っているじゃないの。ここまで一方的に恥を掻かされるとあなたとの間に更に摩擦が生じてしまうんじゃないかしら。私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
だから僕は何も言ってないってのに……それにほら、もう繋いでも大丈夫だぞ
ミニー
……まぁ、やはり電気が走ったじゃないの。全く大丈夫ではなかったけれど、どう責任を取るつもりなのかしら
ミッキー
いや、今回は静電気は発生しなかったはずだぞ。って、もしかして僕と手を繋ぐとホントに電気が走ったような感覚がするのか?それって僕だけなのかと思った……
ミニー
……うるさいわね。こんなところで静かに電信柱の気持ちになって突っ立っていても何も起こらないわよ。早く歩いてちょうだい。もう帰りましょう
ミッキー
うん、そうだな。あ、ちょっと待った。肩に糸くず……痛てっ!
ミニー
………………
ミッキー
ご、ごめん。つい手を離しちゃって……手は繋いだままもう片方の手で取れば良かったな……って、ええっ!?腕を……
ミニー
こうして腕を組んでしっかりくっ付いていれば良いんでしょう?私から離れないでちょうだい、腹立たしいわね
ミッキー
う、うん。分かった。まさか静電気のおかげでこんな良い事があるとは……って、いててててて!腕に爪を立てないでくれ!
ミニー
うるさいわね。身体にどんどん新たな静電気が溜まっているから痛みに耐える練習をしておいた方が良いのよ
ミッキー
いててててて!ちゃんとくっ付いてるからもうそんなに摩擦は起こってないはずだぞ!
ミニー
うるさいわね。心臓がこれだけ早く動いたらとんでもない摩擦が起こっているに違いないわ
公認会話士が出版した小説一覧はこちら
スポンサーリンク