ブログネタ:地味に痛い小さなケガ
ミッキー
痛たっ、痛ててててて
ミニー
………………
ミッキー
こういうの微妙に痛いんだよな……
ミニー
………………
ミッキー
覚悟して切っちゃう方が良いのかな
ミニー
………………
ミッキー
なぁ、どうすれば良いと思う……
ミニー
引っぱたくわよ
ミッキー
何でだよ!まだ何も言ってないじゃないか!
ミニー
うるさいわね。どうせ【いよいよ彼女の性格が手のつけられないレベルで痛々しくなってきてしまった。もう関係を切ってしまいたいけれど、そんな事をするとどんな逆恨みをされるか分からない。もしかしたら殺されるかもしれないけれど、こんな女と付き合っているくらいなら死を覚悟で切ってしまった方がマシだ】と言いたいんでしょう?私が逆恨みなんてマネをするはずが無いじゃないの、失礼な
ミッキー
誰もそんな事言ってないだろ!
ミニー
うるさいわね。逆恨みどころか、真剣に真正面から真の恨みを繰り出すわよ。どれだけ辛い人生でも死ぬよりはマシだ。と、事情も知らないクセに無責任に自殺してしまった人に対して更に追い打ちをかけるような事を言う人は多いけれど、果たして私の恨みを受けてもそんな綺麗事を言っていられるかしらね
ミッキー
ちょ、ちょっと待った!お前との関係を切ったりするわけないだろ!不満なんて何一つ無いぞ!
ミニー
うるさいわね。そんな事を言っていられるのも攻撃を受けるまでの僅かな間だけだと言っているじゃないの。そんなところでのんびり立っていて大丈夫なのかしら?外国といわず宇宙空間にでも逃げた方が身のためじゃないかしら
ミッキー
落ち着いて聞いてくれ!お前と別れるような事は絶対に僕は思ったりしないぞ!お願いだからずっと一緒にいてくれ!
ミニー
あら、何を興奮しているのかしら。みっともない事を一人で叫んでいないで何か別の話をしてちょうだい
ミッキー
……あれ?僕の想いが伝わったのかな……良かった……っていうか、僕と別れる時はそこまでの行動に出る覚悟があるなんてスゴイな……
ミニー
……何をごにょごにょとても可愛がって大事に育ててくれた父親が死んでしまって、今まで育ててくれた事に感謝していたところ、【生みたくもないのに生まれてきてしまって、逆に思いっきり甘やかして育てるくらいヤケクソになって開き直るしかなかった】などという遺言を読んでしまった男のようにつぶやいているのかしら。気持ち悪いわね。それにしてもいつ話が本題に入るのかしら?私としてはもう話したい事も無いから終わりでも構わないけれど
ミッキー
ちょ、ちょっと待った。ホントにもう気が済んだのか?もしかして絶対に別れないって言葉を聞きたかっただけとか……
ミニー
ちょっと、勝手に私の気持ちを邪推しないでちょうだい。何やら板が良いけれど覚悟して切ってしまおうとか何とか、カマボコの話をしようとしていたみたいじゃないの。そんな話には興味が無いからもう終わりで構わない、と言っているのよ
ミッキー
カマボコの話なんて全くしてないぞ!ちょっと爪を引っ掛けて先がめくれちゃったから、深爪になって痛いけどいっそ切っちゃった方が良いのかな、って言ってたんだ!
ミニー
うるさいわね。せっかくカマボコみたいに綺麗な半円に切り揃えたのに、一つ変な形になったから怒っているんでしょう?でも白いカマボコばかり並んでも見た目がパッとしないから、ここで血でも出して赤いカマボコを並べるのも悪くないんじゃないかしら
ミッキー
……どういう話なんだ一体……と、とにかく今の状態じゃ更に引っ掛けるかもしれないし、やっぱり綺麗に切り揃えるしかないな。保健室に爪切りってあるのかな……
ミニー
あら、爪切りくらい私が持っているわよ。ちょっと見せてちょうだい
ミッキー
う、うん、この指なんだけど……
ミニー
これは切り揃えられるところだけ切って、後は絆創膏を貼っておいた方が良いんじゃないかしら。どういうわけかあなたの爪は伸びるみたいだし、そのうち切れるようになるわよ
ミッキー
そ、そっか。なるほど。ありがとう。こういう怪我って目立たないけど地味に痛いから困るな
ミニー
ええ、そうね。ミニーに痛いんじゃないかしら
ミッキー
え?今何て言った?もしかして僕の怪我で心を痛めて……
ミニー
……ええ、そうね。ボケた怪我でここまで痛めて、もう救いようがないんじゃないかしら
ミッキー
いや、そうじゃなくて、僕に同情してくれたんじゃないのか?
ミニー
……ええ、そうね。ボケがどうしようもなくて途方に暮れたんじゃないかしら
ミッキー
僕の言葉で言い間違えないでくれ!全く素直じゃない!
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