ブログネタ:モンブランとスイートポテトどっちが好き?
ミッキー
秋だけに周囲は食べ物の話題も多いけど、お前は甘いものは全く興味ないのか?
ミニー
引っぱたくわよ
ミッキー
何でだよ!そんなに嫌がらなくても良いじゃないか!
ミニー
うるさいわね。どうせ【甘える事も甘やかす事もしない、激辛どころか劇薬みたいな、既に全身に毒が回ってしまった不気味な女が目を光らせているせいで全く甘いものを食べる機会が無い。このままでは毒を含ませたフライドポテトを食べ続けて命を落として、フライドポテトを生レバーみたいな禁止食材にするくらいしか仕返しの道が残されていないだろう】と言いたいんでしょう?食べたいものがあるなら勝手に食べれば良いじゃないの。横でむしゃむしゃフライドポテトばかり食べられたらかえって気になってしまうわ。フライドポテトは私のお腹がいっぱいになってから手をつけてちょうだい
ミッキー
いきなり何の話をしてるんだ!今は甘いものの話をしてるんだぞ!
ミニー
うるさいわね。私が甘い顔をして何でも話させると思ったら大間違いよ。どんな話題でも全く問題なく話せてしまうからって調子に乗らないでちょうだい
ミッキー
いや、そこまで自信があるなら今回も僕と甘いものの話をして欲しいんだけど……
ミニー
あらそう。だったら話せば良いんじゃないかしら。甘い話にすぐたかる黒蟻のような女で悪かったわね
ミッキー
いや、お前を甘い話で騙せるような人間はきっと世界中探してもいないと思うぞ……と、とにかく甘いという概念の話じゃなくて、今は甘い味覚の話をしてるんだぞ。ちなみに秋の甘いものの定番といえばモンブランとかスイートポテトとかになるのかな
ミニー
さぁ、どうかしらね。砂糖とか蜂蜜とかメープルシロップとかが秋の甘さの定番なんじゃないかしら。季節ごとに出てくるような甘いものは所詮最も甘い食べものとしては物足りないと思うわ
ミッキー
いや、別に一番甘いものを決めようとしてるわけじゃないぞ。秋の甘いものって言ったらどんなのがあるかな、と思ってさ
ミニー
しつこいわね。だから砂糖だと言っているじゃないの。秋でも冬でも夏でも甘いし、定番中の定番だと思うわ
ミッキー
だからそういう調味料じゃなくて、一つの甘いもののメニューとして完成されてるものの話をしてるんだぞ!
ミニー
うるさいわね。そんな後から後から条件を足すような話し方をしておいて、先に先に正解の道へ向かって話してあげている私に文句を言うのは一体どういう人間性なのかしら。腹立たしいわね
ミッキー
いや、こう言ったら悪いけど、決して正解とも言い切れないんじゃないかと……
ミニー
あらそう。政界の道へ向かっていたのかしら。それなら正解なんて無いものね。とにかく砂糖が調味料だとか言っていたけれど、コーヒーや紅茶に使うのがただの砂糖だなんて誰が決めたのかしら。コーヒーの中に調味料としてモンブランを入れて、砂糖をデザートとして舐めたら良いじゃないの
ミッキー
せっかくのケーキをコーヒーに入れちゃうのか……それはまた勿体無いというか、意外とコーヒーに入れたら美味しかったりして……って、どうしてこんな話になったんだっけ?
ミニー
知らないわよそんなの。甘い話がしたいならちゃんと会話の中に甘いものを入れたら良いんじゃないかしら
ミッキー
よ、よし、分かった。僕はミニーの事が大好きだぞ!一生離さないぞ!
ミニー
………………
ミッキー
あ、あれ?もっと甘い言葉を言ったら甘いものの話もしてくれるのかと思ったんだけど……
ミニー
あら、甘い味覚と甘い概念は違う、と先程は声を荒げていたじゃないの。いつの間に逆の価値観になってしまったのかしら?
ミッキー
いや、お前の中では甘いものと甘い言葉とを別々に考えたくないカンジだったからさ。今回はお前に話を合わせてみようかと思って……
ミニー
あらそう。話を合わせるためだけに甘い言葉を発して興味を引こうとしていたのね、いかがわしい。二度と私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
ちょ、ちょっと待った!さっき言ったのは興味を引くためじゃなくてホントの気持ちだぞ!絶対に僕は離れたくないぞ!
ミニー
うるさいわね。要するにあなたのその気持ちがモンブランくらいの甘さだと言いたいんでしょう?食べた事が無いからよく分からないけれど、モンブランというのはずいぶんと甘いケーキなのね。って、何を言わせるのかしら、みっともない
ミッキー
ううっ、僕の想いが伝わったみたいで良かった……って、実際のモンブランはそこまで甘くないけど、でも僕の言葉が甘いと感じてくれたなんて嬉しいな
ミニー
……うるさいわね。あなたが甘くても私が甘いかどうか分からないわよ
ミッキー
いや、お前は僕にとって唯一の甘い存在と言えるんだけど……口では色々言うけど、僕に対して凄く優しいと思うし……
ミニー
あら、そうかしら。私なんて砂糖一粒くらいの想いしか無いんじゃないかしらね。いつ切れてもおかしくないわよ
ミッキー
お、おい、それじゃほとんど僕への想いなんて無いじゃないか
ミニー
違うわよ。一キロでも上手くやるわよ、って言ったの。一袋分の砂糖を火にかけて一粒に凝縮したような甘さを……って、何を言わせるのかしら、みっともない
ミッキー
ううっ、砂糖一キロを一粒に……そ、それは甘そうだな……そんなに僕の事を想ってくれてるなんて感激だ……
ミニー
結局は失敗して真っ黒焦げでしょうけれどね
ミッキー
全然上手くやれてないじゃないか!全く素直じゃない!
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