ブログネタ:未来の自分、過去の自分、会って話をするならどっちと話す?
ミッキー
よく過去と未来とどっちに行きたいか、みたいな話になるな
ミニー
あらそう。そんなにたくさんあなたに会話相手がいたなんて知らなかったけれど、よくそんな話題になるのね。それは何故なのかしら?
ミッキー
え、いや、僕が訊こうと思ったんだけど……どうしてなんだろうな
ミニー
あら、私が同じ質問で返すとは思わなかったわけね。それならあなたは今まさに未来のあなたにその事を訊いておきたかったと思ったんじゃないかしら
ミッキー
いや、別にそこまでは……
ミニー
そしてついでに未来の宝くじの番号を調べたり、競馬の当たりくじを調べたり、住んでいる家や仕事が気になったり、そうしてどんどん当初の目的を見失って、自分の欲望だけを満たしてタイムトラベルを終えてしまうに違いないわ。所詮私との会話や私に対する疑問なんて多くの欲望の隙間にひっそり存在する虫歯菌みたいなものなのよ、腹立たしい
ミッキー
何を言ってるんだ!お前よりも大切なものなんて一つも無いぞ!
ミニー
……あらそう。あなたにとって私は消そうとしても中々消せないような存在なのね。って、誰が歯石みたいにしつこくて厄介な存在なのかしら、失礼な。削った後にまるで歯が細く貧弱になったような不安を覚えたからってそれは私のせいではないのよ。あなたが私に頼りきって全く成長していないのが原因だと思うわ
ミッキー
だからさっきから何を言ってるんだ?未来と過去、どっちの自分と話をしてみたいか訊こうと思っただけなんだけどな
ミニー
うるさいわね。どちらも興味なんて無いわよ。未来が分かってしまったら面白くも何ともないじゃないの
ミッキー
なるほど。分からないからこそ楽しいとも言えるな。結果を知ってるスポーツの試合を観ても面白くないし、それと似たようなものか
ミニー
ええ、そうね。……そもそも一つだけ変わらなければ後はどんな未来になろうと別に……何でも無いわ。とにかく未来なんて興味は無いわよ
ミッキー
突然小声になったりして、何を言ってたんだ?まぁ良いか。えーと、じゃぁ過去……はお前の場合は訊くまでもないか
ミニー
ええ、そうね。過去を振り返るのは嫌いよ。どうせ過去の私となんて話しても嫌な気持ちになるだけだもの
ミッキー
え?何で?自分自身だぞ?
ミニー
うるさいわね。未来が幸せだと今の私がどれだけ説明したって、過去の私が信じるはずがないもの。って、どうして今の私が幸せという事になっているのかしら?ちょっと、過去に戻るから私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
おい!突然離れたりしてどうしたんだ?しかも過去に戻るって……?
ミニー
うるさいわね。過去がどれだけ不幸だったのか確認していただけよ。そんなところにいつまでも突っ立ってないで早くこっちに来て未来の私に戻してちょうだい。いつまで不幸な過去に私を留めておくつもりなのかしら
ミッキー
うーん、よく分からないけど、僕がそっちにいけば不幸じゃなくなるのか?
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