ブログネタ：美人の条件
ミッキー
美人と言われる人には色んなタイプがいるな
ミニー
ちょっと、私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
え？何で？会話が出来ないじゃないか
ミニー
うるさいわね。色々な様々な美人の条件を累々とまざまざと見せ付けて私の鼻をへし折ろうとしているんでしょう？私は特に鼻を高くしたり鼻に掛けたり鼻持ちならなかったり鼻についた態度はしてこなかったはずよ。それなのにどうして鼻を整形しなければならないのかしら、失礼な
ミッキー
誰もそんな事言ってないだろ！美人の条件って何なんだろうな、って話をしようと思っただけじゃないか
ミニー
うるさいわね。そんなものは人それぞれ価値観が違うから話してもどうにもならないわよ。人気投票をすれば必ず票が分かれるものね。例え私が美人を決めるコンテストに出場したとしても、私以外の女性に票を入れる頭のおかしい人が出てきてしまうのよ。って、そんな本当に価値のあるものを何も理解していない人の価値観まで【人それぞれ違う】などという言葉で認めてしまっても良いのかしら。どうしようもない可哀想な人達に本物を教えてあげる義務があるような気がしてきたわ
ミッキー
話してる間に１８０度価値観が変わったな……でも僕もお前より美人なんてこの世に一人もいないと断言出来るぞ
ミニー
……うるさいわね。冗談を言っているだけなのに本気にしないでちょうだい。頭のおかしい二人が会話をしているのかと思われたらどう責任を取ってくれるのかしら
ミッキー
お前は冗談で言ってたのかもしれないけど、僕はホントにそう思ってるから意見は変えられないぞ！
ミニー
しつこいわね。あなたみたいな価値観の人に褒められただけで私が世間一般で認められる美人になんてなるはずがないわ。あなたはゴミ屋敷よりも新築の新しい家の方が綺麗だとか、雨の日の山道を走ってきた車よりも洗車したての車の方が綺麗だとか、公衆トイレよりもビルの展望台から見る夜景の方が美しいとか、美しいという漢字は美しいとしか読めないとか、そんな美的センスと価値観の持ち主じゃないの
ミッキー
いや、それはいたってまともで一般的な美的センスと価値観じゃないかと思うけど……
ミニー
あらそう
ミッキー
……そこはすんなり認めるんだな……まぁでもホントに僕だけじゃなくて誰が見てもとんでもない美人にしか見えないのは間違いないぞ
ミニー
しつこいわね。いずれにしても他の人にどう思われようが私にとっては全く毛ほどの価値も無いのよ。蝶よ花よともてはやされて有頂天になるなんて私の美学に反するもの
ミッキー
なるほど。じゃぁお前にとっての美人の条件ってのはどんなのなんだ？
ミニー
さぁ、どうかしらね。美人かどうかを分かりやすく判別するために、世界中の女性が全員頭からすっぽりと黒い布を被って生活すれば良いのよ
ミッキー
……それって顔も隠すのか？逆に美人かどうか全く分からないじゃないか
ミニー
そうかしら。ぴったりとした布なら輪郭や身体の形だけは何となく分かるかもしれないわよ。って、どうして女性が全員軍隊アリみたいにならなければならないのかしら、失礼な。あなたみたいな人には１０匹でたかってやろうかしら
ミッキー
何を言ってるんだ！お前が言い出したんだろ！全く。表情の分からない人が１０人も同時に襲ってきたら怖過ぎると思うぞ。って、それは良いとして、結局お前が思う美人の条件ってのは何なんだ？
ミニー
しつこいわね。要するに外見の美しさなんて大した価値は無いのよ。外見は年々変わっていくものだし、私は整形だって否定しないわ
ミッキー
なるほど。心が美しいかどうかだけが重要ってカンジか
ミニー
ええ、そうね。素直に人に優しく出来たり、感謝の気持ちを持ったり、想いを素直に言葉に出来たり。誰にでも出来る事ではないわ
ミッキー
確かにそうだな。ちなみに良ければ自己評価を聞いておきたいんだけど……
ミニー
うるさいわね。今日はまぁまぁじゃないかしら。あなたが私の外見について何やら血迷った事を言い続けていた時に霊が見えたもの
ミッキー
どういう事だ！素直な殺意を抱いたとか、そういう意味じゃないだろうな！？
ミニー
違うわよ。お礼が言えたもの、って言ったの。他の人にどう思われようが全く価値は無いけれど、あなたの評価だけは別だもの。褒められて嬉しいと思えばお礼くらい言うわよ、って、何を言わせるのかしら、みっともない
ミッキー
そ、そっか。その気持ちは凄く嬉しいんだけど、お礼を言われた記憶が無いのはどういう事なんだろう……
ミニー
うるさいわね。私は１０匹もいないわよ
公認会話士が出版した小説一覧はこちら
スポンサーリンク