ブログネタ:一口ちょうだいって平気?嫌?
ミッキー
お、これ結構美味しい
ミニー
………………
ミッキー
新製品だからどうかと思ったけど、これならまた買っても良いな
ミニー
………………
ミッキー
ほら、お前も飲んでみるか?
ミニー
………………
ミッキー
お、おい、無視しないで返事してくれ。このジュースを一口飲まないか、って訊いて……
ミニー
引っぱたくわよ
ミッキー
何でだよ!ジュースを勧めただけだぞ!
ミニー
うるさいわね。どこでどんなトリックを身に付けたのか知らないけれど、安全な飲み物だとアピールしておいて、私に手渡す直前で毒を混入するつもりなのね。まさか私でも見抜けない技があるとは思わなかったけれど、もしかしてそこに既にもう毒が入っている状態なのかしら?だとすると最初から入っていて、あなたが飲む時だけはその毒がジュースと混ざらない仕組みになっているのね。となると、氷の中心部分が毒になっていて、時間とともに溶けて……
ミッキー
おい、何を盛り上がってるのか分からないけど、僕はジュースが美味しいから勧めてるだけだぞ。毒なんて入ってるわけがないじゃないか。その証拠に……ほら、こうして飲んでも大丈夫だぞ
ミニー
まぁ、なんと2回も飲んでみせるなんて手が込んでいるわね。という事はあなたの好きなタイミングで毒が入る仕組みに違いないわ。缶の中に特殊なポケットのようなものが……
ミッキー
だからそんなのは仕掛けてないって言ってるだろ!お前に毒なんて飲ませないぞ!誰より大切な人なのにそんな事するわけないじゃないか!
ミニー
……うるさいわね。早速毒が言葉に溶け出しているから注意してちょうだい。全身に回ったらどう責任を取るつもりなのかしら、いかがわしいわね
ミッキー
いや、何だかよく分からないけど、とにかくこのジュースが美味しかったから試しに飲んでみないか、って言ってるだけだぞ
ミニー
しつこいわね。味覚の無い私にジュースを勧めたりして、その行為の後にあなたはどんな恩恵を受ける予定なのかしら。大体察しはついているけれど、私はハイジを使ってあなたに間接キックで抵抗する必要があるわね
ミッキー
おい、もしかして今までのハイジの蹴りはお前の代理でやってたんじゃないだろうな……って、そ、そっか。僕が口をつけた後じゃ嫌だったか。恋人なのに拒絶されるのもちょっとショックだけど、まぁこういうのは気にする人もいるからな
ミニー
ええ、そうね。もっと清潔な缶にしてちょうだい
ミッキー
うううっ、人をばい菌みたいに……うーん、コップか何かあると良いんだけどな……
ミニー
違うわよ。もっと正式な形にしてちょうだい、って言ったの。って、何を言わせるのかしら、みっともないわね
ミッキー
ううっ、そっか。初めてのキスはもっとちゃんとした……って、これをキスとカウントするのは流石に神経質過ぎるような気もするけど……まぁでも嫌なら仕方ないもんな
ミニー
ええ、そうね。とにかくその缶を早く貸してちょうだい
ミッキー
うん、どうするんだ?コップはお前も持って無い……って、おい!どうして全部捨てちゃうんだ!まだ飲んでるんだぞ!
ミニー
うるさいわね。今からちゃんと飲むわよ
ミッキー
いや、もう中身は入ってないんだけど……何をしてるんだ?
ミニー
うるさいわね。ジュースの味なんかに邪魔されたくないじゃないの
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