ブログネタ:直したい癖ある?
ミッキー
あんまり自覚症状は無いんだけど、僕って何か癖があるかな?
ミニー
あら、突然何かしら、気持ち悪いわね。その何でもかんでも私に訊こうとするのがもう癖と言っても良いんじゃないかしら
ミッキー
な、なるほど。でもお前と会話するのが癖って言われてもな……ほとんど日常の中に組み込まれてるし、癖っていうのとはちょっと違うような
ミニー
あらそう。その私のいる生活が日常になる前は一体どのように日々の長い長い時間を過ごしていたのか心配になってしまうわね。毎日毎日孤独に耐え切れずに泣き濡れて過ごしていたのかしら?それとも猫とあなたとどっちがよく眠るかの勝負を毎日繰り返していたのかしら?年間何冊本を読めるかのギネス記録にでも挑戦していたのかしら?私には全く想像もつかないわね、可哀想に
ミッキー
おい、ちょっと待ってくれ!知り合う前にほとんど誰とも話さずに過ごしていたのはお前の方じゃないか!僕としてはお前が何をしていたのかが気になるぞ!
ミニー
うるさいわね。それはそれは忙しく、会話をする暇もない日々を過ごしていたに決まっているじゃないの。クラスメイトと話した事なんて一度も無いけれど、全員の癖を研究していたわ。自分から話し掛ける時だけ緊張してまばたきが多くなる女子もいたし、異性に話し掛ける直前に何故か右耳の後ろを触っている男子もいたわね。授業中に突然目を見開く人とか、授業が始まると必ずまず教科書に目を通すふりをして教科書のにおいを嗅ぐ人とか、普通にしていれば大丈夫なのに頬杖をついた途端に眠りだしてしまう人とか、消しゴムのカスをずっと指でこねくり回している人とか、何故か歴史の時間だけ鼻毛を抜いている人もいたわね。遺跡を発掘する熱意でも刺激されてしまうのかしら。それから……
ミッキー
ちょ、ちょっと待った。そんなに詳しくなるまで見てたのか?それは何とも……
ミニー
引っぱたくわよ
ミッキー
まだ何も言ってないだろ!
ミニー
どうせ【これだけ他人に興味があるのに誰からも相手にされないなんて不幸を絵に描いたような女だ】とでも思ったんでしょう?失礼な。あなたの事は何でもお見通しよ
ミッキー
そんな事は思ってないぞ!興味がある事への探究心は昔から凄かったんだな、とは思ったけど……
ミニー
別に他人のする事になんて大して興味は無いわよ。目に見える物全てに興味を持たなければ退屈で死にそうな日々を送っていただけ……って、何を言わせるのかしら、腹立たしいわね。それで結局今日は何を話したいのかしら?
ミッキー
いや、だから僕の癖ってお前から見てて何かあるのかな、と思ってさ。それだけ観察眼に長けてるわけだし、いくつかあるんじゃないか?
ミニー
さぁ、どうかしらね。別に何も無いんじゃないかしら。何かもう死んでるもの
ミッキー
おい!僕にだけはまるで興味が無いみたいじゃないか!いくらなんでも酷いぞ!
ミニー
違うわよ。何でも新鮮だもの、って言ったの。あなただけはどれだけ見ても飽きな……って、何を言わせるのかしら、みっともない
ミッキー
ううっ、そんな風に思っててくれてるとは……嬉しいぞ
ミニー
あら、何を見ても新しく感じるという事は、特徴も個性も癖も何も持たないのが癖という意味よ
ミッキー
わざわざ言い直さなくても良いだろ!全く素直じゃない!
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