ブログネタ:他人の気になる癖
ミッキー
人には色んなクセがあるな
ミニー
引っぱたくわよ
ミッキー
何でだよ!怒られるような事は言ってないぞ!
ミニー
うるさいわね。つい手癖の悪さが出ただけかもしれないじゃないの。早く頬を出してちょうだい
ミッキー
ちょ、ちょっと待った!何もしてないのに叩くのは手癖とか何とか言うレベルじゃないと思うぞ!
ミニー
うるさいわね。クセというのは自分ではコントロールが出来なくて、無意識のうちにしてしまっているような事を指して言う言葉じゃないの。私の場合は宣言しただけかなりマシなんじゃないかしら
ミッキー
いや、だからそれはクセとは違うんじゃないかと思うんだけどな……そもそもクセって言いつつ今までに一度も叩かれた事が無いじゃないか
ミニー
ええ、そうね。心の中で思い切り引っぱたいて何とか発作を抑えていたという可能性があるわよ。そもそもこういうクセというものは、意識すればするほどしたくなってしまうものなのよ。だからこの話題を続けている限りはいつ叩かれても文句が言えない状況なんじゃないかしら
ミッキー
なるほど。確かにクセの事を考え出しちゃうと止められなくなるかもしれないな
ミニー
でも先程言ったように、無意識に出てしまうのもまたクセだから避けようが無いわね。いっそ自分で叩かれたい角度で頬を構えておいた方が良いんじゃないかしら
ミッキー
結局どっちでも叩かれるんじゃないか!って、でも叩くのはやっぱりお前のクセではないと思うんだけど……
ミニー
しつこいわね。もしかして私が叩かないという内容の言葉を口にするのがあなたのクセなのかしら?だとしたらもう叩かれるべくして叩かれてしまっている、というカンジでしょうね。残念だったわね
ミッキー
口癖ならともかく、決まった内容の話をするクセなんて聞いた事無いぞ!?そんなのありえるのか!?
ミニー
さぁ、どうかしらね。事あるごとに同じ話をする大人ばかりだからありえるんじゃないかしら。同窓会になると修学旅行の夜に担任に怒られた話をしたり、酔うと昔した変わったバイトの話をしたりするものね。【お前またその話か】と言ったり言われたりした経験のある人がとても多いはずよ。でもそれは実はクセだったと結論付ければ皆納得するかもしれないわ
ミッキー
まぁ確かに、クセなら仕方ないかもしれないけど……じゃぁお前にもそういうクセの話ってのがあるのか?
ミニー
あら、そうね。【8月に山の日なんて祝日を作っても夏休み中じゃ意味が無いじゃないか、と言うか言わないかが大人と子供の見分け方のスタンダードになるんじゃないか】とか、【差別がいけないと人は言うけれど、本当に全く差別の無い人なんているだろうか、相手に合わせて態度を変えたりしない人間が果たしてこの世にいるのか、という極論めいたところまで話を広げると、そこには差別主義者しかいないという……
ミッキー
ちょ、ちょっと待った!そんなの今までに一度も聞いた事が無いぞ!
ミニー
うるさいわね。まだクセの途中じゃないの。クセを途中で遮られるほどストレスの溜まる事も無いんじゃないかしら。腹立たしいわね
ミッキー
うっ、そっか。えーと、じゃぁとりあえずさっきの話だけでも言い終えちゃって構わないぞ
ミニー
あらそう。何の話だったかしら。初めて話す話だから何だか分からなくなってしまったわね
ミッキー
こら!やっぱりクセでも何でもないじゃないか!
ミニー
うるさいわね。冗談に決まってるじゃないの。ついクセが出てしまって悪かったわね
ミッキー
……まぁ確かに冗談はよく言ってるな……クセで出来るようなものじゃないと思うけど……
ミニー
何を蚊が飛ぶような音を発生させるのがクセの男のようにつぶやいているのか分からないけれど、とにかく今日も私のクセがずいぶん出てしまったんじゃないかしら。ついあんな事をしてしまうものね
ミッキー
え、じゃぁ自分で分かってるクセがあるのか?どんなクセなんだ?
ミニー
違うわよ。あなたと過ごしてしまう、って言ったの。って、何を言わせるのかしら、みっともないわね
ミッキー
ううっ、そっか。僕と過ごすのがクセになっちゃってる、って言ってくれてるのか……それなら僕だってそうだぞ。ずっと一緒にいないと違和感があるからな
ミニー
あらそう。でもクセというのは知らないうちに辞めていたり変わっていたりするんじゃないかしら。だからきっとこのクセもそうなるわよ
ミッキー
全く素直じゃない!
公認会話士が出版した小説一覧はこちら
スポンサーリンク