ブログネタ:体験してみたいロマンチックシチュエーション
ミッキー
中々非日常の体験ってのは出来ないもんだな
ミニー
あらそう。良かったわね
ミッキー
いや、良いかどうかは分からないけど、どうしてそう思うんだ?
ミニー
あら、自分で非日常と言っていたじゃないの。そんな事が頻繁に起こったら言葉の意味が全く変わってしまうわ。非日常を日常にするような驕り高ぶった態度で、非日常という言葉が怒るような事が起こらなくて良かったじゃないの
ミッキー
なるほど、そういう意味か。でも全く起こらないってのも味気ない気がするぞ。もちろん命に関わる危険みたいな非日常じゃなくて、良い意味での非日常の話だけどさ
ミニー
あらそう。あくびをしようと思って口を開けたら、子供の頃海岸でトンビに奪われたホットドックが偶然口の中に戻ってきた、みたいな事かしら
ミッキー
非日常過ぎるぞ!っていうか完全に腐ってるじゃないか!良い意味だとは思えないぞ!
ミニー
うるさいわね。当時は若さと食欲のせいで無茶をしたトンビだけれど、ちゃんと成長して反省しているから新しいホットドックを寸分違わず見事に口に入れてくれるに決まってるじゃないの。流石はバードストライクの代名詞とも言える鳥だけの事はあるわね
ミッキー
バードストライクって、鳥が飛行機やヘリにぶつかったりエンジンに巻き込まれちゃう事故の事じゃなかったっけ?本来の意味と全然違うぞ
ミニー
うるさいわね。そんな風にして死んでしまうなんてあまりに気の毒だから、別のバードストライクの達人になれるかどうかの道を模索しているんじゃないの
ミッキー
違う意味を作っただけで事故が減るなら良いけどな……ホットドックくらい取られても良いような気がしてきたぞ。って、実際に取られた事なんて無いんだけどな……
ミニー
何をごにょごにょ母鳥が好物の蛾を全く捕まえられなくて固い木の実ばかり食べさせられている雛鳥みたいにつぶやいているのかしら、気持ち悪いわね。よく考えるとあなたのせいで新たにホットドックを奪われた人が誕生してしまったわね。誰かの幸せは誰かの不幸の上に成り立っているものなのかもしれないわ
ミッキー
いや、誰かの食べかけなんて、僕も大して幸せじゃないと思うんだけど……しかもトンビは全く反省してないじゃないか
ミニー
ええ、そうね。ちょっと飛んではすぐに忘れるのが鳥の日常だから仕方が無いわ。そんなに非日常が起こると思ったら大間違いよ
ミッキー
……じゃぁどうしてトンビは僕の事を覚えてたんだろう……まぁとにかくトンビの話はもう良いとして、普段じゃ体験出来ないようなロマンティックな事とかもたまには体験してみたいもんだな
ミニー
あらそう。トンビが油揚げをさらうのは有名だけれど、トンビにフライドポテトをさらわれてしまったものの、胸焼けを起こして飛べなくなったトンビを助けてあげたらある日突然家に女性がやってきて、毎日フライドポテトを揚げて恩返ししてくれた、みたいな事かしら。って、どうして私がトンビとフライドポテトの間に出来た娘みたいな扱いになっているのかしら、失礼な
ミッキー
話がシュール過ぎてついていけないぞ!トンビの話はもう良いって言ったじゃないか!そもそもそこはトンビの娘じゃなくて、トンビ自身がお前に姿を変える方がしっくりくるんじゃないか?
ミニー
まぁ、私がフライドポテトを食べて胸焼けを起こすはずがないじゃないの、失礼な。フライドポテトに謝罪してちょうだい
ミッキー
お前じゃなくてフライドポテトに謝罪するのか……?全く。と、とにかく、ロマンティックな非日常の体験ってどんなのがあるだろうな
ミニー
さぁ、どうかしらね。ロマンが空想だとか小説だとか、架空の物語を指す言葉だとすると、実際にロマンティックな体験なんてほとんど無理じゃないかしら
ミッキー
うーん、さっきみたいなフィクションなんて確実にありえないからな……まぁ何だか良い雰囲気、みたいな広い意味で捉えても良いんじゃないかな。それだったら中々体験出来ないロマンティックな状況も起こるかもしれないぞ
ミニー
あらそう。残念ね。私には全くあなたの言っているような状況は起こっていないから何とも言えないわ。非日常過ぎるもの
ミッキー
そ、そっか……僕と一緒にいても全く良い雰囲気とは程遠いってカンジか……?お前が幸せで楽しく過ごせるように僕はもっと頑張らないとな
ミニー
違うわよ。良い日常過ぎる、って言ったの。常に良い雰囲気で幸せだからロマンティックは非日常にはならない……って、何を言わせるのかしら、みっともない
ミッキー
うっ、そんな風に思ってくれてたなんて……僕もいつもお前のおかげで幸せだぞ
ミニー
あら、何の話かしら。トンビの私は何を話していたかもう全く覚えていないわ
ミッキー
いつまでその設定を引き摺ってるんだ!っていうかやっぱりお前自身がトンビなんじゃないか!
公認会話士が出版した小説一覧はこちら
スポンサーリンク