ブログネタ:「○○、○○ってよ」な話
ミッキー
なぁ、ちょっと聞いた話なんだけど……
ミニー
ちょっと、辞めてちょうだい。何を考えているのかしら
ミッキー
え?何が?まだ何も言ってないぞ
ミニー
うるさいわね。一体何を言おうとしているのかしら?
ミッキー
う、うん、話して良いんだよな?えーと、ちょっと聞いた話なんだけど……
ミニー
ちょっと、辞めてちょうだいと言っているじゃないの。頭がおかしいんじゃないかしら
ミッキー
こら!どうして話しちゃいけないんだ!?良いのか悪いのか分からないぞ!
ミニー
うるさいわね。大きな声を出せば私の制止する声がかき消されて何を言っても構わない状況になると思ったら大間違いよ。とにかく誰かから聞いた話になんて一切興味が無いから辞めてちょうだい
ミッキー
な、なるほど。それが聞きたくない理由だったのか。人づてだと話の内容が真実かどうか分からないから嫌なのか?
ミニー
違うわよ。あなたが聞いてきて話そうとしている時点で、あなたに巻き起こった話ではなくて誰か違う人の話に決まっているじゃないの。私はあなたの話以外は全く興味が……って、何を言わせるのかしら、みっともない
ミッキー
ううっ、そういう意味だったのか……そう思ってくれるのは凄く嬉しいけど、でも今回の場合は別に誰か他の人が主人公の話ってわけでもないぞ
ミニー
あらそう。よく分からないけれど、そこまで言うならもう話したら良いじゃないの。どうせ大した話ではないから話題にする事も無いけれど
ミッキー
そ、そっか、まぁじゃぁ一応伝えておくけど、僕が聞いた話では、ベルギーにフライドポテト博物館があるらしいぞ
ミニー
まぁ、そんな重要な話をどうして数分に渡って出し惜しみしたりするのかしら。意地が悪いわね。フライドポテトのように真っ直ぐな性格になってから出直してきてちょうだい
ミッキー
僕はすぐに伝えようとしてただろうが!お前のせいで時間が掛かったんだぞ!
ミニー
うるさいわね。フライドポテトを食べるのだって数分揚げなければならないのよ。その間にフライドポテトへの想いと食欲を高めるからこそより美味しく食べられるんじゃないの。すぐに食べようとするなんて何を考えているのかしら。謝罪してちょうだい
ミッキー
おい、結局どっちなんだ……まぁ前向きに捉えると僕との会話を少しでも長引かせて楽しんでくれてる、って事なのかもしれないけど……
ミニー
……何を今にも食べられそうなフライドポテトみたいな上目遣いをしているのか分からないけれど、そのフライドポテト博物館には一体何があるのかしら?
ミッキー
いや、詳しくは知らないけど、ジャガイモの歴史とか、美味しい揚げ方とか、フライドポテトに合うソースの紹介とか、そういうのらしいぞ
ミニー
あらそう。水族館みたいに色々な油槽の中を泳ぎ回るフライドポテトが見れるのかしら?飛んだり跳ねたり輪をくぐったりするフライドポテトもいるかもしれないわね
ミッキー
一体どんな博物館を想像してるんだ!?水族館みたい、っていうか完全に水族館じゃないか!
ミニー
うるさいわね。冗談に決まってるじゃないの。ちなみに油族館だから間違えないでちょうだい。そもそも情報を提示してきたあなたが大して詳しくないから私が想像で補足をしているのよ。そんな熱意ではいつまで経っても日本にフライドポテト博物館が誕生しないわよ。フライドポテトスタンドだってもっとあちこちに誕生しても良いはずなのに全く見かけないものね
ミッキー
ああ、どうやらそのベルギーにはフライドポテトの売店みたいなのがたくさんあるらしいな。えーと、じゃぁ話は変わるけど、お前にも【○○は○○らしい】みたいな話題って何かあるか?
ミニー
あら、変態はいやらしいわよ。当たり前じゃないの
ミッキー
そのらしいじゃないぞ!僕が言ってるのは……
ミニー
うるさいわね。分かっているわよそれくらい。冗談は馬鹿らしい、というのを実践しただけじゃないの
ミッキー
いや、だからその使い方じゃなくて、【○○は○○だってさ】みたいな意味で……
ミニー
しつこいわね。分かっていると言っているじゃないの。休日は連れ立って埼玉へ行きたいんでしょう?
ミッキー
……ホントにこういう言葉遊びみたいなのはポンポン出てくるな……まぁ楽しそうだから良いけど……
ミニー
あら、話す相手は誰だって差し支えないわけではないわよ。私の会話に必要なのはいつだって最高の……
ミッキー
まだその言葉遊びは続いてるんだな……そ、それより、何か嬉しそうな事を言ってくれそうな雰囲気だけど、最高の……何だ?
ミニー
……それは死んだってさべらないわよ
ミッキー
……らしくない完成度だな……そこまでするならたまには言ってくれても良いのに……
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