ブログネタ：なんでもいいから奢るって言われたらなに食べる？
ミッキー
何でも好きなものを食べて良いって言われるとちょっと困るな
ミニー
あら、それはどういう事かしら。一番好物のトンカツを食べたら良いじゃないの
ミッキー
いや、まぁでも何でも良いって言われると、ちょっと普段食べた事が無いようなものも食べてみたくなったりするじゃないか。トンカツは食べようと思えば他の時でも食べられるし……
ミニー
あらそう。普段は手軽でいつでも入手出来るものが好きだと言い張っていたけれど、実際にはもっと良いものがある事を信じて疑わないわけね。いつもいつも呼びも求めもしないのに近くにいるような手軽な女で悪かったわね。二度と私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
ちょ、ちょっと待った！食べものの話をしてるんだぞ！お前より魅力的な人なんているわけないだろ！
ミニー
うるさいわね。世界中の全ての人が自分の言いなりになる、という世の中をきっと誰もが一度は想像した事があるんじゃないかしら。でも他人の考えている事が何もかもコントロール出来たらきっと全く面白くないわよ。残念だったわね
ミッキー
いや、何の話をしてるんだ、一体……僕はそんなつもりで話してたわけじゃないんだけど……皆を言いなりにさせたいなんて思ってないぞ。そんな事になってもどうしたら良いか分からないしな
ミニー
あらそう。シャーペンの芯がすぐに折れそうなくらい出さないと書いてはいけないとか、上履きのサイズはほんの少し大きめかほんの少し小さめしか履いてはいけないとか、全員度の合っていないメガネをしなければならないとか、そういう事よ
ミッキー
……凄くストレスが溜まりそうな世の中だな……それを見て楽しむのは結構悪趣味だと思うぞ……
ミニー
何をごにょごにょ友達のネクタイがいつも微妙にズレているのが気になっているけれど、いつか自分で気付くだろうと放っておいたところ、何日経ってもずっとズレているので意を決して注意すると、【友達がどれくらい友達想いなのかを計るためにわざとずらしている。ここまで放っておいたのはお前が始めてだ】などと冷徹な人間代表みたいな事を言われてしまった男のようにつぶやいているのかしら、気持ち悪いわね。とにかく悪い趣味が悪趣味なんだからそれで構わないじゃないの
ミッキー
いや、悪趣味の意味が合ってれば良いってわけじゃなくて、悪趣味な事をするのが問題だって言ってるんだぞ
ミニー
うるさいわね。冗談よ。悪彼女が悪乗りで悪びれる事も無く悪冗談を言ったりして気分が悪かったでしょうね。私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
ちょっと待ってくれって！僕は何を言われてもお前のそばにいるぞ！絶対に離れないぞ！
ミニー
……うるさいわね。結局何の話をしたいのかさっぱり分からないわ。どれだけ悪趣味なものを食べる事が出来るかどうかの勝負だったかしら？
ミッキー
いや、全然そんな話はしてないんだけど……何でも好きなものを食べて良いって言われたら何を食べるかな、って話だぞ。ちなみにお前はまだ食べた事が無いものに挑戦したいって思ったりしないのか？
ミニー
あら、もちろんそういう気持ちは持っているわよ。今までと全く違う新たな発見があるかもしれないものね
ミッキー
ほら、じゃぁ僕の言ってる事も理解出来るじゃないか。そういう話をしてたんだぞ。例えば３大珍味とか、高級な料理とか、まだまだ未経験の食べものが世の中にはたくさんあるからな
ミニー
見た事も無いソースのフライドポテトとか、見た事も無い切り方のフライドポテトとか、見た事も無い揚げ方のフライドポテトとかの事ね。一体どれくらい見た事の無い一面があるのかしら
ミッキー
……それじゃ全く違う新たな発見とも言い切れないような……基本となるフライドポテトの部分は全く変えるつもりは無いのか？
ミニー
うるさいわね。そんなの当たり前じゃないの。他の芋になんて全く興味は無いわよ
ミッキー
いや、何も芋だけに限った話じゃなくて、食べもの全体の話だったんだけど……
ミニー
違うわよ。他の人になんて全く興味は無い、って言ったの。まだ私の性格が分からないのかしら、って、何を言わせるのかしら、みっともないわね
ミッキー
ううっ、そ、そっか。色んな人やものを知るよりも、本当に好きなものの新たな一面を見付ける事がお前にとって最大の興味なんだな……そんなに好かれてるなんて感激だ……
ミニー
……どれだけ悪趣味なものに手を出すかの勝負だったから仕方が無いじゃないの。でも私の勝ちみたいね
ミッキー
出会った時からそんな勝負になってたのか！？じゃなくて、そんな勝負は誰も始めてないぞ！
公認会話士が出版した小説一覧はこちら
スポンサーリンク