ブログネタ:異性のちょっと引いてしまう行動
ミッキー
そういえば僕に何か言いたい事ってあるか?
ミニー
二度と私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
いきなり何て事言うんだ!
ミニー
うるさいわね。あなたが言いたい事を言えって言ったんじゃないの。それで何故文句を言われなければならないのかしら、失礼な。二度と私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
ちょ、ちょっと待った!言いたい事ってのは、何か僕についての不満とか気になる点とか、そういうのを訊こうと思っただけなんだぞ。どうして近寄ったらダメって展開になるんだ
ミニー
うるさいわね。いきなり言いたい事なんて訊くような人は近寄って欲しくないに決まってるじゃないの。私の警戒心を甘く見ないでちょうだい。何の前触れも無く訊けばいきなり本音を言ってしまうと思ったら大間違いよ
ミッキー
いや、その本音を言って欲しくて訊いてるんだけど……僕には何を言っても構わないんだぞ?
ミニー
……うるさいわね。そんな【怒らないから正直に話してみなさい】みたいなウソを平気で言う全世界共通の母親みたいな言い方をしないでちょうだい。言ったが最後、普段よりちょっと真面目な表情をした父親までしゃしゃり出てきてこっぴどく叱られてしまうのよ。【怒らないから】と言っている時の声のトーンが既に怒っている事を子供達は学ばなければならないわ。そもそも散々ウソを並べて上手に弁明しているのに全く信じずに【正直に話せ】なんて言っている時点でお互いの信頼関係はとっくに崩壊しているじゃないの
ミッキー
一体誰に対して文句を言ってるのか分からないけど、僕はもしお前に不満があったら改善したいな、と思ってるだけなんだけどな。お前には嫌な想いをさせたくないしさ
ミニー
……そういう柔らかい物腰が最も信用ならないとさっきから言っているじゃないの。例えばいつもいつもにこやかだった男性が、婚約した途端に彼女からお金を借りるようになるのよ。すっかり信じ切っている彼女は彼にたくさんお金を貸してしまって、いよいよ結婚式の日になると彼は結婚式場に姿を現さないわ。それどころか彼の親族や友人を名乗る人も誰も現れなくて、彼女は嫌な予感で泣きそうになってしまうのよ。そして式場のテレビでニュースを観ていると、ある詐欺師が捕まったというニュース流れるわ。慌ててテレビを観ると、捕まったのは彼とは全く別人で彼女は胸を撫で下ろすわ。でも実はその犯人は笑顔を辞めた彼本人で、彼女は彼が捕まったとは気付かずに一生彼を待ち続けて生活をするようになってしまったようなものよ
ミッキー
えーと、どんな話に対する例え話だったっけ……元の話を忘れるくらい内容が違ってたような気がするんだけど……とにかく僕に何か言いたい事があったら遠慮せずに……
ミニー
うるさいわね。要するにあなたは私の不満を訊き出して成長のきっかけにしようと思っているんでしょう?そんな事をしても無駄よ。人に頼らずに自分で気付く良さというのがあるはずだもの。例えば近所に新しいハンバーグの専門店がオープンするのよ。フラッと立ち寄ってみたら意外と美味しくて、その後は頻繁に通うようになるわ。ノスタルジックな味というか、おふくろの味というか、何だか郷愁をくすぐる味なのよ。そしてある時、その味が何だったかようやく思い出してみると、子供の頃に食べたレトルトのハンバーグと全く同じ味だったのよ。結局その日から彼はレトルトのハンバーグを買うために近所のスーパーに通うようになってしまったようなものよ
ミッキー
……その例えは一体何を例えてるんだ……まぁとにかく僕には言いたくないって事みたいだけど……
ミニー
ええ、そうね。とにかく私の不満がどうこうなんて気にしていないで、自分に出来る事をすれば良いのよ。何か私に対して出来そうな事は無いのかしら?
ミッキー
そ、そうだな。お前にとって最大の理解者になりたいし、困るような事があれば必ず助けられるようになりたいし、お前が幸せだけを感じられるような、一緒にいて誇れるような彼氏になりたいぞ
ミニー
あらそう。それを達成するのがあなたの目標なのね。頑張ってもどうにもならないでしょうけれど
ミッキー
おい!どうやっても達成出来ないみたいな口振りじゃないか!僕だって少しずつ成長するはずだぞ!
ミニー
うるさいわね。既に達成している目標をどうやってまた達成するのよ
公認会話士が出版した小説一覧はこちら
スポンサーリンク