どうも公認会話士です。
もう2021年も折り返しに差し掛かってますが、いかがお過ごしでしょうか。
私は今月も舞台を観てきました。
去年の7月に公演する予定だったものの、コロナで延期になっていた舞台「蟻地獄」です。
スポンサーリンク
公演情報
6月4日~10日
よみうり大手町ホール
というわけで、1週間しかない超短期公演です。
短期公演と言っても大体週末を2回含んで10日間くらい公演されたりするものなので、きっちり1週間というのはちょっと珍しいんじゃないでしょうか。
私は大体初日とか初週の公演を狙って観に行くんですが、今回は予定が9日しか合わなかったので、10日の今日はもう千秋楽ですね。
公演時間:2時間15分(休憩なし)
あらすじ
二村孝次郎(高橋裕理)は、杉田(迫英雄)という男の助言を受け、親友の大塚修平(近藤廉)とともに裏カジノに乗り込み一攫千金をもくろむ。
見事女ディーラー(安川里奈)の目を欺き大金を手に入れたかと思いきや、裏カジノのオーナー・カシワギ(中村誠治郎)にイカサマは見破られていた。
人質に取られた修平を救うためにカシワギに出された条件は、5日間で300万円を用意すること。
修平を救うために、孝次郎は自ら「集団自殺志願者の会」に参加し、1個40万円で売買されるという人間の眼球を収集することを試みる。
集団自殺の発起人・宮内(天野浩成)を筆頭に、廃墟で一堂に会するマフユ(向井葉月)、ケイタ(古賀瑠)、フジシロ(向清太朗)、そして孝次郎。
しかし、そこにはとんでもない罠が待ち受けていた。何重にも孝次郎に襲い掛かり、もがくほどに堕ちていく「蟻地獄」という名の絶望の罠――
果たして孝次郎は窮地を脱し、修平を救うことができるのか?
(公式ホームページより)
去年「公演が中止になった!」という事に触れた記事でも紹介しましたが、もう一度あらすじを載せておきます。
内容はサスペンスですね。
乃木坂ではお笑い担当の向井さんが自殺志願者というのが興味深いところです。
よみうり大手町ホール
さて、では舞台の感想の前に今回の劇場となるよみうり大手町ホールを紹介しておきましょう。
名前の通り、大手町の読売新聞東京本社ビルの中にある劇場です。
日比谷・大手町エリアは劇場がたくさんありますが、ほとんどが東京駅の南側にあるのに対して、この劇場は北側です。
座席数は501で、まぁ小さめの劇場ですね。
私は井上小百合さんが出演した「SLANG」を観に来て以来、2度目です。
この「蟻地獄」ですが、元々は新宿御苑前にあるシアターサンモールで予定されていました。
コロナで延期になった舞台はたくさんありますが、公演する劇場がまるっきり変わってしまったというのは珍しいのでちょっと興味深いです。
その理由は舞台のアフタートークによって明らかになりましたが、元々公演が予定されている舞台と延期になっていた舞台とで劇場の奪い合いのような状況が起こっているみたいです。
蟻地獄も客入りを期待してゴールデンウィークに公演しようとしたものの、どこも劇場を抑えられずにこの時期になった、と話してました。
もしゴールデンウィークに劇場を抑えられていたら、結局また公演中止になっていたので、不幸中の幸いだった、とも。
一日も早くコロナ禍が収束する事を願うばかりです。
さて、いずれにしても舞台観劇の際にはオペラグラスが持っておくのをオススメします。
いざという時のために持っておいて損は無いですよ。
舞台の感想
ではなるべくネタバレしないように舞台の感想を。
物語は破綻も違和感もなくまとまってました。
人間を心理的に追い込んでいくやり取りとか、それを打開する方法やトリックなど、よく練られているなぁ、と感じました。
作者の板倉氏といえば銃火器やサバイバルゲームが好きという事は有名ですが、その辺の描写は思ったほど多くなかったです。
私も結構好きな方なので(サバイバルゲームはやった事はありませんが)、多少ならば興味のない人を置き去りにするくらい触れちゃっても良かったのかもしれないですが、あんまりマニアックになり過ぎてはいけない、と自重したのかもしれませんね。
逆にこれから起こる事や、何故今の展開になったのかという事を細かくセリフで説明してくれるカンジで、そういうところを誤解されたり勝手に解釈されたりするのを嫌う人なんだろうな、と思いました。
なのでテンポはちょっと悪いですが、物語の出来には誰もが納得出来たはずです!
乃木坂ファンとしての感想
では最後に向井葉月さんの寸評を載せておきます。
向井さんの舞台を観るのは「星の王女さま」「コジコジ」を観て以来、3作品目です。
3期生のお笑い担当、という位置づけの陽気な向井さんのキャラクターを活かした明るい役ばかり演じてきましたが、今回は無表情で一度もクスリとも笑わない自殺志願者の役というのが新鮮で良かったです。
知らない人が観たら「普段からこんなに暗い子なのかな?」と誤解してしまうんじゃないか、と余計な心配をしてしまうくらいハマってました。
今作をきっかけに、今後も色んな役に挑戦して欲しいものです!
一転してアフタートークでは「昼公演後にお母さんと食事に行ったら夜公演に遅刻しそうになって、楽屋口ではなく観客と同じ入り口から帰ってくるハメになった」というドジっ子エピソードを披露しており、流石に乃木坂はエピソードトークも強いなぁ、みたいな。
とにかく1年待たされたものの無事に公演出来て、演者も関係者も観客も胸をなでおろした事でしょう。
何度も何度も公演中止になる蟻地獄にハマらなくて良かったです。
以上、舞台「蟻地獄」の感想でした!
公認会話士が出版した小説一覧はこちら