ブログネタ:手握っていいですかと少し気になってる人から言われたらどうする?
ミッキー
な、なぁ、手を繋いでも良いかな
ミニー
………………
ミッキー
えーと、手を……
ミニー
………………
ミッキー
えーと、聞いてるか?
ミニー
………………
ミッキー
お、おい、確実に聞こえてるはずだぞ
ミニー
うるさいわね。何をごにょごにょテナガザルや手乗り文鳥のような鳴き声を発しているのか分からないけれど、ついに一人では歩けなくなってしまったのかしら?
ミッキー
いや、そういうわけじゃないんだけど。たまには手を繋ぎたいな、と思ってさ
ミニー
あらそう。そういう名目で私の腕に何かとんでもないものを埋め込もうとしているのね。残念ながらGPSのある場所をGPSで察してしまうようなタイプだから何をしても無駄よ
ミッキー
おい、そんな妙な事はしないぞ。ただ単に手を繋ぎたいから言ってるんだぞ
ミニー
しつこいわね。何故突然そういう心境になったのかが重要なんじゃないかしら。手を繋ぐ行為自体よりもそちらの方が気になってしまうわね
ミッキー
そ、そっか。という事は、ちゃんとした理由があれば僕以外の人と手を繋ぐ事もあるのか?
ミニー
あら、どういう事かしら?
ミッキー
いや、今言った通りの意味だけど……繋ぐ事よりも理由が重要って言ってたじゃないか
ミニー
ええ、そうね。何をしたくないと思うのかは人それぞれ違うと思うけれど、それだって理由が伴えば克服出来る人がほとんどじゃないかしら。例えば野菜を嫌いな人が自分で育ててみたところ、とにかく不気味な野菜達が早く自分の畑からいなくなって欲しくて、高速で栽培が出来る画期的な方法を編み出してしまったようなものよ
ミッキー
言いたい事と例えが逆の意味に近かったような気がするんだけど……と、とにかく、僕が手を繋ぎたいと思うのはお前にとって正当な理由になるのかな?
ミニー
さぁ、どうかしらね。試してみたら良いんじゃないかしら。人は幸い何かに挑戦する行為が賞賛されやすい生物だものね
ミッキー
何だか他人事だな……じゃぁ……えーと、これは拒絶されてないという事なのか……?って、痛ててててて!爪を立てないでくれ!
ミニー
うるさいわね。嫌なら離せば良いじゃないの。繋ぐのも離すのもあなたの自由よ
ミッキー
いや、それこそ爪を立てる理由が分からないぞ。僕は繋ぎたいから繋いでるわけだけど、爪を立てるのはどういう理由なんだ?
ミニー
あら、それはあなたに話すかどうかためらわれるわね
ミッキー
いや、せめて嫌がってるのかどうかは知りたいぞ。お前が嫌がる事はしたくないからな。言うのも嫌なのか?
ミニー
違うわよ。あなたが離すかどうか試しているわけね、って言ったの。って、何を言わせるのかしら、みっともないわね
ミッキー
ううっ、そうか。僕がお前と手を繋ぎたい気持ちの強さを測ってるのか?でもそんな事しなくても僕はお前としか手を繋ぎたくないし、爪を立てられても離さないぞ
ミニー
あらそう。私もあなたにしか爪は立てないんじゃないかしら。良かったわね
ミッキー
良いのかどうか分からないけど……でも爪は僕だけとしても、理由があれば他にも手を繋ぐ人はいるわけだからな……何だかちょっと複雑だな
ミニー
あら、何が複雑なのかしら?
ミッキー
いや、それはほら、他の人とは手を繋いで欲しくないな、というか……まぁ理由があるなら仕方ないけど
ミニー
あらそう。何が言いたいのか分からないけれど、理由なんて存在しないのに何が複雑なのかしら
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