ブログネタ:将来どこに住みたい? 参加中
「いつか住んでみたい町とかってあるか?」
「あら、どういう事かしら?」
「うん、まぁどこの町が住みやすそうとか、憧れがあるとか、そういうのがあるかな、と思ってさ」
「あらそう。中々難しいんじゃないかしらね」
「え、候補があるのか?難しいって、土地の値段が高いとかか?」
「違うわよ。人間が一人もいないのに便利で快適に暮らせる町なんて世界中探しても存在しないじゃないの。だからもうどこでも同じじゃないかしら」
「話が極端過ぎるぞ!一番の理想がダメならもう全部同じ、って事にはならないはずだぞ!二番目の候補とかはないのか!?」
「うるさいわね。早速ここが日本一騒々しい町になってしまっているから気をつけてちょうだい。高みに到達しようと必死に努力してきた人は、一番上じゃない と満足出来ないのよ。オリンピックは参加する事に意義があるなどと言ったりする人もいるけれど、それはあくまで見ている人が思うだけで、実際に参加する選 手に言うのはとても失礼な事なんじゃないかしら。反省してちょうだい」
「いや、僕はあくまで住みたい町の二番目を訊いただけなんだけど……オリンピックの選手とは次元が違い過ぎる気がするぞ……」
「何をごにょごにょ不動産屋に希望を訊かれたので、広くて綺麗で治安が良くて静かで自然が多くて買い物に便利で交通の便が良くて学校や職場のすぐ近くで ペットやバーベキューもオーケーで騒音対策も防犯対策もバッチリで家賃が安いところ、と伝えたものの、何故か全く違うどころか人気が出なそうな物件ばかり 紹介されるので理由を訊くと、【そんな家があったら紹介なんてせずに僕が住みます。あなたにはまず住めば都という言葉をしっかり理解してもらう必要がある から覚悟してください】などと言われてしまった男のようにつぶやいているのかしら、気持ち悪いわね。それで結局一体今日は何の話だったのかしら?話題に同 居出来ていないから何が何だかさっぱり分からないわ」
「いや、だから、いつか住みたい町があるかどうかだぞ」
「あらそう。あなたはどうなのかしら?」
「え?僕?うーん、生まれてからずっと板橋区の同じ家に住んでるわけだし、やっぱり東京以外を体験してみたい気持ちはあるぞ」
「あらそう。パプアニューギニアとかケニアとかエストニアとかかしら」
「それは東京以外じゃなくて日本以外って表現すると思うけど……」
「あらそう。アークツルスとかアルクトゥルスとかレグルスとかかしら」
「えーと、何の事かさっぱり……?どこなんだそれは」
「まぁ、全部星の名前じゃないの。住みたい場所の候補を訊く前に、まず色々な候補地について勉強すべきじゃないかしら」
「そんなところが住む候補に入るなんて思わないぞ!外国どころかもっと離れちゃったじゃないか!」
「うるさいわね。冗談に決まってるじゃないの。中々真面目な場所に住めなくて悪かったわね」
「全く……まぁ外国ならまだ良いけど、ちょっと他の星は想像が出来ないから今回は除外させてもらうぞ。えーと、とにかく僕は外国よりもまず日本の他の場所に興味があるな」
「あらそう。だったら私は東京に住み続けてしまおうかしら。椅子にハマったならば出られないものね」
「ううっ、僕と一緒に暮らすつもりはないわけか……しかも椅子にハマったって理由もよく分からないし……」
「違うわよ。留守を守らなければならない……って、何を言わせるのかしら、みっともない」
「うっ、なるほど。単身赴任みたいなイメージで言ってたのか。でも両親も住んでるんだし、僕達は家を出て両親とは別の場所に住む選択肢もあると思うぞ」
「あら、そうね。だったらシリウスとかベテルギウス……」
「そこでどうして僕と一緒に住むって話にならないんだ!?」
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