困った時に神頼みをする人間の心理と、神頼みの効果について

あら、何かしら、突然、気持ち悪いわね。そんなのは神に頼みたい時に決まってるじゃないの

あら、そんなのは神に頼みたくなった時にそんな気持ちになるんじゃないかしら

あら、そんなのは神に頼みたいからよ。先程から一体何を言っているのかしら

まぁ、あなたは私に頼むよりも先にまず見た事も無いわけの分からない存在に頼むのね。あまり近寄らないでちょうだい

あらそう。私が原因と言いたいのね。神をも恐れぬ神経をしているわね。神経痛になったり運動神経が少し低下したり神経衰弱で勝てなくなっても責任は取れないわよ

何をごにょごにょ借金を何とか返済するために金運の神様のお守りを購入したところ、効き目がどうも信用出来なくてそのお守りのためのお守りを購入したりして、そんな事を繰り返しているうちにお守りの購入資金で破産して、残ったのは大量のお守りだけになってしまった男のようにつぶやいているのかしら、気持ち悪いわね。結局一体何の話をしたいのかしら？何のお告げも無いから何が何だかさっぱり分からないわ

あら、そんな事をするはずがないじゃないの。救われても救われなくても誰かのせいになんてしたくないわね。自分で責任を負わないのは私が私である事を放棄しているようなものじゃないかしら

さぁ、どうかしらね。神に頼みたいから頼むんじゃないかしら

ええ、そうね。そう言っているじゃないの。どんな酷い目に遭っても、どんな悲惨な目に遭いそうでも、私は自分でその事実を受け止めるわよ。逆にもし私が難局を乗り越えたとして、それが誰かに祈った結果だなんて面白くも何ともないと思うわ

さぁ、どうかしらね。神に頼みたかっただけじゃないかしら

うるさいわね。私は私の事について答えているのよ。他人の事なんて知りようが無いんだから適当に答えるしかないわ。神のみぞ知るというヤツね

……そもそも他人も神も私を蹴落とすような事はしても、助けた事なんて過去に一度も……

あら、何の事かしら。とにかく神が辛くて苦しんでいる人を助けてくれると思ったら大間違いよ。乗り越えられる苦労しか神は与えないなどと言うけれど、それも今の世の中では綺麗事になりつつあるんじゃないかしら。多くの人が乗り越えられない苦労の前に自ら命を絶つほどに苦しんでいるわ

何を神に見放されたような深刻な表情をしているのか分からないけれど、あなたは苦難そうに見えるから大丈夫じゃないかしら

違うわよ。あなたの苦難は阻止するに決まってるから大丈夫、って言ったの。私がそんな事は許さないわよ。当たり前じゃないの、って、何を言わせるのかしら、みっともない

あらそう。神をも恐れぬ神経をしているわね

違うわよ。これ以上私を助けたら、神でさえとても追いつけない領域になってしまうわよ