スイカのオススメの食べ方には超絶技能が必要だった？

あらそう。どういうつもりか分からないけれど、流石に人体を痛みを感じさせずに切る技術までは持っていないんじゃないかしら。平凡な顔立ちから脱却したいなら、果物専門の職人に依頼するよりもそれ相応の整形外科かどこかに行った方が良いわよ

あらそう。じゃぁ私にはあなたが何を話したがっているのかもうさっぱり分からないわ。あなたの顔をテーマにして他にどんな話があるというのかしら

うるさいわね。何を興奮しているのかしら、暑苦しいわね。いえ、むしろ暑苦しい顔ね。私があなたの整形に興味を示さなかったからといってそんなに興奮しないでちょうだい。それで結局何の話をしたいのかしら？別に花になるつもりで成長したわけではないスイカやメロンの気持ちになるといたたまれなくなるという話かしら。スイカもメロンも、せっかく甘く美味しく瑞々しく成長したからには、早く食べてもらいたいものね

そうかしら。スイカやメロンがそう思っているなら、どんどん不味く進化していけば良いじゃないの。それどころか人間の都合に合わせて甘く美味しく進化しているからには、きっと食べられたいという精神状態になっているはずよ。植物としての自らの存在価値さえも進化で変えてしまったのね。要するに洗脳という言葉に置き換える事が出来る事態になってしまっているのよ。という事は、どうにかあなたに整形して欲しいと思うような精神状態に私を洗脳してしまいたい、というのが今回あなたが話したいテーマなのかしら

あらそう。そんな話をしたかったのね。新しい切り方、と言われると困ってしまうけれど、新しい切り口で話をさせてもらうわね。既に半月状に切り分けられているスイカが育ったら面白いんじゃないかしら。それすらも長い進化の過程で可能かもしれないわ

うるさいわね。それならもうリンゴを食べるようにそのままかじりつけば良いじゃないの。スイカではなく口の中が切れる全く新しい展開がやってくるかもしれないわ

うるさいわね。それならもう最初は普通に半分に切って、赤い部分を全てくり抜いてしまえば良いのよ

誰も食べるのが目的だなんて言ってないじゃないの。勝手に人を凡庸で普遍的な人間のように言わないでちょうだい、失礼な。切るだけじゃなくて着るのよ。帽子として利用すれば、気化熱が発生して涼しいかもしれないわ

うるさいわね。それならあなたが切れば良いじゃないの

違うわよ。あなたが着れば良いじゃないの、って言ったの。どうして私がそんなスイカの帽子を被らなければならないのよ、失礼な

違うわよ。あなたの布（きれ）で良いじゃないの、って言ったの。スイカの皮を繋ぎ合わせて服にすれば良いんじゃないかしら