執筆日記 観劇

高橋一生、松たか子、多部未華子主演舞台NODA・MAP「兎、波を走る」を観た感想

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どうも公認会話士です。
段々と暑い季節になってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

私は今月も舞台を観てきました。
野田秀樹氏が書き下ろした最新作、「兎、波を走る」です。

公演情報

東京公演
東京芸術劇場プレイハウス
6月17日~7月30日

大阪公演
新歌舞伎座
8月3日~8月13日

福岡公演
博多座
8月17日~8月27日

というわけで3都市で2ヶ月以上に渡って上演される大規模な公演です。
たぶんチケット取れないだろうなぁ、と思いつつ抽選に申し込んだら運良く当たりました。
各公演で当日券があるみたいなので、興味のある人は劇場に問い合わせてみましょう!
公式ホームページ

作品情報

2023年、野田秀樹率いるNODA・MAPが遂に2年振りの書き下ろし最新作を上演する。
新作のタイトルは、『兎、波を走る』。
何やら新鮮で、心をざわつかせるような、不思議な響きのタイトルを野田秀樹が打ち出して来た。
実はこのタイトル、野田自身、とても気に入っているらしい。
このタイトルから、日本古来のことわざや、「因幡の白兎」を思い出す方もいるかもしれない。

果たして、本作の“兎”とは、いったい何を表しているのか?
そして野田は、どんな企みを『兎、波を走る』に仕掛けてくるのか?

野田曰く、物語の設定は、「“潰れかかった遊園地”を舞台に繰り広げられる “劇中劇(ショー)”のようなもの」だという。
そして、そこに“アリス”が登場するというのだ。
それはウサギ(兎)を追いかけて不思議の国へと迷い込んだ、あのアリスなのか?
しかも、その上、或る“世界的な稀代の劇作家”まがいの人間までもが2人絡んでくるらしい。
“世界的な稀代の劇作家”と言えば、野田が自ら強烈なインパクトのフェイクスピア/シェイクスピアを演じた『フェイクスピア』(21年)も記憶に新しいが、本作ではどんな劇作家がどのような役割を担うのか?
古今東西のファクターが複雑に絡み合い、謎が謎を呼ぶ様相を呈する物語の全貌とは……!?

なおも混迷が続く時代のなか、現代社会を見つめる鋭い視座と圧倒的な語彙から生まれる破格のストーリーテリングによって、観客に生の演劇の悦楽と予測不可能な衝撃を届け続ける野田作品。
物語が進むにつれ、表層とは違う世界が姿を現し、目まぐるしく展開する、まるで遊園地のジェットコースターのような劇体験をこの夏、お届けします!

――― 卯年・2023年。
日本の演劇界を跳ね駆け回るNODA・MAP 『兎、波を走る』。
兎の如く目と耳がそばだつこと必至の本作、是非ともご期待ください!
(公式ホームページより)

というわけで、何やら色々と盛りだくさんな内容のようですね。
3年前に観た「『Q』:A Night At The Kabuki」もロミオとジュリエットをベースに、めちゃくちゃ早口なのに3時間以上あるくらい内容をぎっしり詰め込んだ作品だったのを覚えてるので、今回もどのようになるのか気になるところです。

上演時間:2時間10分(休憩なし)

東京芸術劇場

では舞台の感想の前に、東京公演の劇場となる東京芸術劇場を紹介しておきましょう。

池袋駅の西口にある総合文化施設で、大、中、小の劇場の他に、展示室や売店やレストランなども入ってます。
大ホールは「コンサートホール」、中ホールは「プレイハウス」、小ホールは2つあって、「シアターイースト」「シアターウェスト」とそれぞれ別名があり、今回の公演はプレイハウスです。
座席数は841で、名前の通り中型の標準的な劇場ですね。
井上小百合さんが主演した「音楽劇 夜曲 nocturn」と、松たか子さん、広瀬すずさんが出演した「『Q』:A Night At The Kabuki」と、門脇麦さんが主演した「ねじまき鳥クロニクル」と、高畑充希さんが主演した「宝飾時計」と、大竹しのぶさん、生田絵梨花さんが出演した「GYPSY」を観て以来、今回で6回目です。

真ん中から後ろの席や、2階席の場合はオペラグラスを持っていく方が良いでしょう。
私は今回1階の最後列だったので持っていきました。

観た感想

ではなるべくネタバレしないように感想を。

序盤は軽妙で面白いやり取りが多く、テンポも良く進んでいきます。
ところが中盤から一気に難解で複雑に……というか、何をやっているのか完璧に理解出来る人なんていんのか?と思いながら観てました。
でも無理やり頭を整理して噛み砕いて話に追い付こうとしなくても大丈夫だったようで、かなり終盤になって、どうしてそういう難解な事になったのかのネタバレみたいなものが一応ありました。
でも数ある脈絡のない台詞の中にチラッと紛れているだけなので、果たしてどれだけの人が気付けたのかは分かりません。
その時点で集中力を欠いてしまっている人も結構いたように見えたので……。

私なりに得た感想ですが、AIとかメタバースとかVRとか、これからの時代はそこに何もないはずの何かが実際にあるものとして現実の社会さえも飲み込んで世の中の中心になっていくのかもしれないけど、本当にそれで大丈夫なんですか?的なメッセージが本流にあるんだと感じました。
それはまるで理解出来ないはずの不合理だらけの物語を理解した振りして進めていく不条理のようで。
それを実際に見せ付けられたような感覚になりました。

まぁ何にしても出演している役者さん達の素晴らしさは言う事無しです。
本当に実力のある人達がお客を惹きつける演技をし続けていたからこそ「何じゃこりゃ」にならないまま最後まで進めていけたんだと思います。

以上、舞台「兎、波を走る」を観た感想でした!
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