ブログネタ:一人しりとりやろう
ミッキー
一人でやっても面白くない遊びって何があるかな
ミニー
何かしら、突然、いかがわしいわね。私に近寄らないでちょうだい
ミッキー
え?何で?会話出来ないじゃないか
ミニー
会話がしたかったのかしら?要するに【独り言に耽りたいから離れていろ、この地獄耳くらいしか特徴のない悪魔のような女め】と言いたいんでしょう?だったら話し掛けるような動きをしないでちょうだい、紛らわしいわね
ミッキー
そんな事言うわけないだろ!お前と会話したくて話し掛けてるんだ!
ミニー
黙ってちょうだい。大きな声を出せば私の鼓膜が破れて何も聞こえなくなると思ったら大間違いよ。あなたの言いたい事なんて口の動きを見なくても何もかもお見通しだもの
ミッキー
その割にはさっき言いたかった事は全く違ったような……いや、何でもない……
ミニー
いかがわしいわね。聞こえなくても聞こえているわよ、失礼な。誰がジャガイモをコロッケにしてしまう無駄遣いばかりの料理研究家なのかしら
ミッキー
やっぱり僕の言いたい事が全然分かってないぞ!お前の事を悪く言ったりするわけがないじゃないか!魅力しか感じないぞ!
ミニー
……そんな言葉のためにわざわざ聞こえないフリをしていたと思ったら大間違いよ。それどころか一人で言葉を分解して全く違う言葉にしてしまうんじゃないかしら、残念だったわね
ミッキー
いや、僕の想いを全く違う形で解釈しないでもらいたいけど……と、とにかく、一人でやっても面白くない遊びって何があるかな。僕としてはしりとりなんて楽しめないと思うんだけど
ミニー
どうかしらね。自分の語彙を引き出す上では有意義なんじゃないかしら。ずっと同じ文字で終わるようにしたり、文字数を決めたりすればそれなりに脳のトレーニングになるはずよ
ミッキー
なるほど。10個目にある言葉に辿り着かなきゃいけない、みたいな厳しいルールを作れば良いわけか。まぁどうせならそういうルールを数人でやった方がもっと楽しめるんだろうけどさ
ミニー
さぁ、どうかしらね。相手がちゃんとそのレベルについてこれるかどうかが問題じゃないかしら
ミッキー
うーん、でも普通のしりとりってただの暇潰しみたいなもので中々勝負がつかないし、ちゃんと勝敗を決するためなら厳しいルールのしりとりはアリだと思うな
ミニー
なるほど、そういう気持ちはあるのね。その割にはもう最初のやり取りから勝敗が決まってしまっているわよ。やはり私が一人でする方がゲームとして成立したんじゃないかしら
ミッキー
え?どういう意味だ?最初のやり取りって?
ミニー
手短に言うと、ずっとしりとりをしていたのよ。あなたはどういうわけかしりとりの最も基本的なルールを無視した言葉ばかり言っていたけれど、脳力が著しく低下しているんじゃないかしら
ミッキー
いつの間にかそんな事をしてたのか!?だったら最初に教えてくれても良いじゃないか!
ミニー
会話の最初はまだしりとりについて何も言ってなかったじゃないの。だから伝えるタイミングを逃してしまっても仕方がないんじゃないかしら
ミッキー
た、確かに最初はしりとりの事なんて一言も言ってなかったな……それなのにどうして今日に限ってしりとりを始めようと思ったんだ……?
ミニー
だから言ったじゃないの。あなたの言いたい事なんて何もかもお見通しよ
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